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    きみの友だち  重松 清

    • 2007.03.31 Saturday
    • 20:32
    きみの友だち
    きみの友だち
    重松 清
     07−89 ★★★★★
     【きみの友だち】 重松 清 著  新潮社

     《友だちって何だろうか、きっと『もこもこ雲の』の向こうに、》

     内容(「MARC」データベースより)
    友だち? 他人だよ、そんなの。でも特別な他人、大切な他人。嬉しいこと、つらいことがいっぱいあったから「友だち」の意味がわかった-。痛みや喪失を乗りこえ、少女たち、少年たちはやがて…。『小説新潮』掲載に加筆。


     連作短篇集。
    「あいあい傘」「ねじりの位置」「ふらふら」「ぐりこ」「にゃんこの目」「別れの曲」
    「千羽鶴」「かげふみ」「花いちもんめ」「きもの友だち」

       友だち? 他人だよ、そんなの。
       でも――特別の他人。
       うっとうしくて、面倒くさくて、ややこしくて。
       だから――大切な他人。
    (帯文より)

      「西村さんは、友だち、たくさん欲しいひとでしょ」
     きみが答える前に、恵美ちゃんは「わたしは違う」と言った。
     「いなくなっても一生忘れない友だちが、一人、いればいい」

          「一生忘れたくないから、
           たくさん思い出、ほしい」
     (本文より) (帯文より)

     やっぱり、良い、重松作品は、良い。
     読んでいて、ずっしりとしたものが入ってきますが、心の奥底に響いてきます。
     あの頃、こんなことがあった、あんなことがあった、そのときにいた友の顔を思い出します。あの頃の懐かしい友の顔を思い浮かべて微笑むことが出来たら、ひょっとして良い人生を歩いている人かも知れません。何か、この本を読むとそんな気がしました。

    まぼろし  生田 紗代

    • 2007.03.30 Friday
    • 20:30
    まぼろし
    まぼろし
    生田 紗代
     07−88 ★★★☆☆
     【まぼろし】 生田 紗代 著  新潮社

     《2編に出てくる主人公の女性の感情がうまくでている》

     内容(「BOOK」データベースより)
    「こんなはずじゃなかった」が母の口癖だった。記憶の中の母は、怒ってばかりだった。そして、私が高校三年のときに父と母は別れた。それから母とはもう、八年近く会っていない。なのに、なぜ今になって戻りたいなんて―。逃れることのできない母娘の確執を描く表題作他、会社を辞めて実家に戻った私が高校生の妹と過ごすあてどない時を描く「十八階ビジョン」を収録。


     「十八階ビジョン」
     「まぼろし」    2編

    「十八階ビジョン」
     主人公・22歳女性は会社に入社してから4ケ月で辞めて、実家のマンション・23階建ての18階に戻ってきた。両親が中国旅行に行っていない夏に妹・高校生と二人だけでの日常が淡々と語られている。主人公の気持ちの現し方が自然でいい。

     「まぼろし」
     8年前出て行った母が帰ってきたいという。「こんなはずじゃなかった」が母の口癖のはけ口の矛先は、主人公・亜紀ばかりに向けられていた。父も、兄も母を許しているが、主人公は、…。
     2編の主人公の女性の気持ちを表紙の道路に立つ女性の姿を映しているようだ。
     この装画を担当している石居麻耶さんは有名な人のようだ、詳しくはHPを見てほしい。今、話題の万城目学さんの「鴨川ホルモー」の装画も石居さんの作品のようだ。


       泣きたいとは、思わなかった。
       たぶん行ける、どこまでも行ける。
       どこにでも行ける。
     (帯文より)

    絲的メイソウ  絲山 秋子

    • 2007.03.29 Thursday
    • 19:39
    絲的メイソウ
    絲的メイソウ
    絲山 秋子
     07−87 ★★★☆☆
     【絲的メイソウ】 絲山 秋子 著  講談社

     《男っぽい性格でもないが、不思議な女性だ》

     出版社/著者からの内容紹介
    迷走、瞑想? 生きることは、ジグザグだ。ああ、人生はなんてジグザグにしか進まない! 「袋小路」からジグザグへ、いつもあちこちに本気で立ち寄り続 けて考えた、そして感じた。絲山秋子、初のエッセイ集。今の時代に鈍感でいることはできない。


     私は、ときどき絲山さんのHPの日記を見ている。
     えらく短くてよいと思っていたが、この本を読むとそんな性格なんだと改めて思ってしまう。が、新しくなってからのHPの日記は少々長くなってきたのが心配である。
     何か、この本・エッセイを読むと九州人の魂を持った江戸っ子な感じがしました。

    a piece of cake  吉田 浩美

    • 2007.03.28 Wednesday
    • 20:53
    a piece of cake

    吉田 浩美,坂本 真典
     07−86 ★★★☆☆
     【a piece of cake】 吉田 浩美 著  筑摩書房

     《この本を眺めていると本当に愉快になります》

     内容(「BOOK」データベースより)
    レシピあり、小説あり、楽譜あり、マンガあり、写真集あり、絵本あり。楽しい本、美しい本、しみじみする本。クラフト・エヴィング商会の店主がつくった12冊の小さな本たち。


     こういう感じの本は、初めて見ました。
     キレイな本です、写真がいいです、絵本も可愛いです、レシピも温かいです、吉田篤弘さんの小説もいいです。
     本当に癒される本です。

    TVJ  五十嵐 貴久

    • 2007.03.27 Tuesday
    • 19:13
    TVJ
    TVJ
    五十嵐 貴久
     07−85 ★★★☆☆
     【TVJ】 五十嵐 貴久 著  文藝春秋

     《女性は強いと思いますが、…こんなに強いとは、》

     内容(「BOOK」データベースより)
    25階建ての威容を誇るお台場のツインタワー「ニュー・ミレニアム・ビル」に拠を構える民放・テレビジャパンが、銃火器で武装した集団にジャックされた。人質となった局員の命をかけて、警察と犯人の緊迫した交渉が続く中、経理部員の高井由紀子は偶然の巡り合わせから、一人だけ犯人による拘束を免れる。30歳の大台を前に、切望していた華燭の典の目処が立ったばかりの由紀子だったが、肝心の婚約者は人質の中に―。愛する婚約者を奪還せんと、ヒロインの「ダイ・ハード」ばりの活躍が始まる。


     五十嵐作品は、やっぱり読者を楽しくしてくれます。
     この作品も十分楽しめました。この構成は巧いですが、最後のところがちょっとと思いましたが、スピードがあり、読んでいてどんどん読むスピードが上がりました。
     テレビ局を舞台にするのなら、もっと、もっとテレビを使って欲しいかなとも思ってしまいました。映画化・ドラマ化になるなら主人公・由紀子は誰がいいのでしょうか。

    ア・ハッピーファミリー  黒野 伸一

    • 2007.03.26 Monday
    • 19:31
    ア・ハッピーファミリー
    ア・ハッピーファミリー
    黒野 伸一
     07−84 ★★★☆☆
     【ア・ハッピーファミリー】 黒野 伸一 著  小学館 第一回きらら文学賞受賞作

     《家族って、やっぱりどこかで繋がっているんだ》

     出版社 / 著者からの内容紹介
    第一回「きらら文学賞」受賞作!

    この坂本家には本物の「ありがとう」と「ごめんなさい」があります――。坂本家は七人家族。この家の地権者で、サプリ漬けのおばあちゃん、おばあちゃんが溺愛するひとり息子のおとうさん(ただしニート)、しっかり者のおかあさん、大仏顔のナナコ姐(長女)、美人高校生のマミちゃん(次女)、わたし(中2)、そして秀才だけどいじめに悩む長男の源五郎(中1)。その家族があゆむ、へたくそで、ばらばらで、泣きたくなるほどあったかい日々―。


     この坂本家には本物の、「ありがとう」と「ごめんなさい」があります。
     近い存在になればなるほど、遠ざかってしまう言葉。
     そして、本来は、こんなにシンプルで、まっすぐ届く言葉なんだ、と、しみじみ感じると思います。
     「家族を大事にしよう」だとか「家族だから分かち合える」だとかのキレイごとでなく、何があっても結局離れきれないという、家族ならではのやさしい結びつきと、いらだち、そして
     そこにしか存在しない温かみを、存分に感じてください。(編集担当)
     (帯文より)
     
     家族というのは、個人の集まりとは違う何かがあります。それだから必要以上に中に入ろうとしてきます。鬱とおしい感じる年頃がありますが、だれでも通る道なようです。やっぱり、家族って何か神秘的なもので心の奥底で繋がっていると思っています。

     ここでも、個々の問題が出てきますが、半分以上はイジメ問題です。【温室デイズ】と違うのは、自分たちで解決?しているところです。ここでは、先生が出てきません、こんなストーリーは男性作家と女性作家の違いだろうかなどと感じてしまいました。
     やっぱり読み終えるときには、やっぱり家族っていいなーと感じました。

     

    失われた町  三崎 亜記

    • 2007.03.25 Sunday
    • 20:54
    失われた町
    失われた町
    三崎 亜記
     07−83 ★★★☆☆
     【失われた町】 三崎 亜記 著  集英社  直木賞候補作

     《町の消滅で、人はそのときに……》

     内容(「BOOK」データベースより)
    30年に一度起こる町の「消滅」。忽然と「失われる」住民たち。喪失を抱えて「日常」を生きる残された人々の悲しみ、そして願いとは。大切な誰かを失った者。帰るべき場所を失った者。「消滅」によって人生を狂わされた人々が、運命に導かれるように「失われた町」月ケ瀬に集う。消滅を食い止めることはできるのか?悲しみを乗り越えることはできるのか?時を超えた人と人のつながりを描く、最新長編900枚。


     この作品で直木賞候補作全部読んだことになる。今回は、受賞作はなかったのだが、私自身初めて全作8作品を読んだ。読んでみて思ったことは、それぞれ良かったことだ。甲乙つけ辛い感じだ。本経過の審査を読んで見ると、【空飛ぶタイヤ】とこの作品を推す人が多かったようだ。

     ウーン、こういう作品は、難しい。
     町の消滅のイメージが浮かんで来ないのだ。
     町の消滅であっても、人だ、人の話なのだ。


     「理由も無く失われる命も、この理不尽な世界には存在するんだよ」
     「その瞬間まで為すべき事をして生き続けます。望みは、きっと誰かが繋げてくれると思っています」
     

    ぷちすとハイパー!  室井 佑月

    • 2007.03.24 Saturday
    • 18:55
    ぷちすとハイパー!
    ぷちすとハイパー!
    室井 佑月
     07−82 ★★★☆☆
     【ぷちすとハイパー!】 室井 佑月 著  中央公論新社

     《今が見える、男と女の微妙な微妙な…》

     出版社/著者からの内容紹介
    いるいるこんなヒトたち!男と女の多様でビミョーな駆け引きを描く超短篇がたっぷり80篇。室井ワールドが炸裂する傑作ショートショート集の第二弾は、前作を超えるハイパーバージョンだ。


     <読売ウイークリー>2004年9月12日〜2006年4月16日までの連載「男と女の化かし愛」からの77編のショートショート集。
     マンガでいうと4コマの漫画である。
     いやー、強烈なオチが、…。一杯!
     ウーン、笑えないオチが、…。もう一般人なのか。
     男と女、不思議な関係だ。今も昔も不思議な関係なのだ。



    語り女たち  北村 薫

    • 2007.03.23 Friday
    • 21:50
    語り女たち
    語り女たち
    北村 薫
     07−81 ★★★☆☆
     【語り女たち】 北村 薫 著  新潮社

     《ほんとに、そーっと、そーっと聴きたい話》

     出版社/著者からの内容紹介
    語り出されるのは、幻想的な――そして日常的な――“謎”のものがたり。微熱をはらむその声に聴き入るうち、からだごと異空間へ運ばれてしまう、17話。


     何かいい、何かいい、そんな作品だ。
     女性たちが語る、小宇宙空間のことを聴いてみませんか。
     「緑の虫」「歩く駱駝」「闇缶詰」「ラスク様」などなど。
     音楽を聴いて、紅茶を飲んで、この本を読むと最高かも、かも知れません。

    デブになってしまった男の話  鈴木 剛介

    • 2007.03.22 Thursday
    • 16:38
    デブになってしまった男の話
    デブになってしまった男の話
    鈴木 剛介
     07−80 ★★★☆☆
     【デブになってしまった男の話】  鈴木 剛介 著  求龍堂

     《何か、わからないが憎めない男の話》
     
     内容(「BOOK」データベースより)
    モテモテのイケメンから、ある理由で101キロの見事なデブになってしまった大介。初めて味わうコンプレックスの重みに悩みながら、愛とは、優しさとは、本当の自分自身とは何かを真剣に考えてゆく。そんな中、彼に訪れた運命の出会いとは…。作者の実体験を元にした、切なくも元気をくれるラブストーリーを是非ご賞味下さい。


     鈴木剛介さんの本、3冊目だ。 
     前2作、「THE ANSWER」「自殺同盟軍」の方が哲学的だった。
     段々、迫力がなくなってきた感があるがオモシロイ本だった。
     「THE ANSWER」は、上智大学文学部哲学科卒業らしい本だった。
     決して難しい本ではないが、これは哲学そのものが満載で独特な表現で興味が湧いておもしろかったのだ。3作共、実体験を元にしている本のようだ。だからか、読んでいてリアル感があるのだ。
     今回、愛とは何だ!と問うているのだが、……。

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