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    終わりまであとどれくらいだろう  桜井 鈴茂

    • 2007.01.31 Wednesday
    • 22:32
    終わりまであとどれくらいだろう
    終わりまであとどれくらいだろう
    桜井 鈴茂
     07−31 ★★★☆☆
     【終わりまであとどれくらいだろう】 桜井 鈴茂 著  双葉社

     《男女6人の一日はどう始まり、どう終わろうとするのか?》

     内容(「MARC」データベースより)
    2003年4月5日。桜が咲き乱れる東京を、6人の男女が彷徨っていた…。どん詰まりの僕らが向かう場所はどこにあるのか? 長い一日が終わりを告げると、同時にべつの新たな一日がはじまっていた…。書き下ろし長篇小説。


     どん詰まりの 僕らが向かう場所
      2003年4月5日。桜が咲き乱れる
      東京を6人の男女が彷徨っていた――
     (帯文より)

     角田光代
     ぐちゃぐちゃに絡まったこの小説を読み終えたとき、
     びっくりするほどうつくしい景色が見えた。

     奈良美智
     慣れ親しんでいる日常は、蜘蛛の糸のようになっていて、
     ブラックホールのような終点があり、そこから始まる
     物語は、僕らの裏側へと続いている。
      (帯文より)


     どんな人間にも、一日は始まり、一日が終わる。
     どんな人間にも、在り来たりな日常がある。 
     しかし、いつかは、こんな一日、日常にも終わりが来るのか。

     男女6人の日常・リアルな日常を描いた作品。
     構成が村上春樹さんの「アフターダーク」に似てる。
     「」「」「」「」「」、これが続く。
     「」
     「」
     普通の本は、喋ることば・会話になると行が変わるが、この本はそれが続くのでなれないと読みにくい。
     

    息がとまるほど  唯川 恵

    • 2007.01.30 Tuesday
    • 19:09
    息がとまるほど
    息がとまるほど
    唯川 恵
     07−30 ★★★☆☆
     【息がとまるほど】 唯川 恵 著  文藝春秋

     《女30代、現代事情に戸惑う?》

     内容(「MARC」データベースより)
    同僚にプロポーズされたのを機に、不倫中の上司と別れる決意をした朋絵だったが、最後のデートをしているところを後輩に目撃され…。「無邪気な悪魔」他、全8編を収録した恋愛小説集。


     「無邪気な悪魔」「ささやかな誤算」「蒼ざめた夜」「女友達」「残月」「雨に惑う」「一夜まで」「あね、いもうと」 8編

     この人は私に浴情しないのだろうか。
     人生が手遅れになる前に、見切りをつけるタイミングを計らなければならない。
     この男は私にふさわしいだろうか。
     もし、処女だと知れたら、みんなはどう思うだろう。
     自分には、麻痺させる何かが必要だった。
     女が望んでいるものは、男の想像の及ばない、もっと底知れぬものだ。
     (帯文より)

     「雨に惑う」
     会社勤める依子・37歳・独身。会社における立場、心情を端的に表している。今、こんな女性が多いのではないかと思う。会社では、若い女性がちやほやされ、30代後半だと疎まれる。そこをどう立ち回っていくか、大変だ。

     各編とも、なかなか希望というのが見出せない主人公たち、生き難い時代になってきたのか。

    東京公園  小路 幸也

    • 2007.01.29 Monday
    • 10:16
    東京公園
    東京公園
    小路 幸也
     07−29 ★★★★☆
     【東京公園】 小路 幸也 著  新潮社

     《ファインダー越しに見る、柔らかな恋とは、……》

     内容(「BOOK」データベースより)
    「幼い娘と公園に出かける妻を尾行して、写真を撮ってほしい」―くつろぐ親子の写真を撮ることを趣味にしている大学生の圭司は、ある日偶然出会った男から奇妙な頼み事をされる。バイト感覚で引き受けた圭司だが、いつのまにかファインダーを通して、話したこともない美しい被写体に恋をしている自分に気づく…。すれ違ったり、ぶつかったり、絡まったりしながらも暖かい光を浴びて芽吹く、柔らかな恋の物語。


     この本は、好きだ。
     私が趣味と大袈裟に言えないが、写真だからである。主人公・圭司がカメラマンを目指す大学生なので、題名の公園というより写真の方が合っているのかも知れない、と私は思ってしまった。

     いい写真にはね、
     「ホントの気持ち」が写っちゃうんだよ。
     (帯文より)
     人間はファインダー越しに嘘はつけない。カメラマンが切り取ったその一瞬は、確かにその人の本当の姿を伝えているんだと思っている。 (本文より)

    写真・ファインダーから見られるものは何か。家族というものの本当な姿を見つけ出せるか。公園に出続ける親子をファインダーから何を感じ取るのか。全体に流れる雰囲気が良い本だ。主人公・圭司、姉・咲実、ヒロ、真山、夫・初島、妻・百合香、娘・かりんちゃん、そして富永ちゃんがいい味を出しています。静かに暖かいものが込み上げてくる本だった。

     ここに出てくる映画をほとんど見ているのもポイントが高い。
     <小さな恋のメロディ> <修羅がゆく> <Lost in translation> <ビルリン・天使の詩> <Coffee and cigarettes>
     
     ここに出てくる公園も書いておく。
     <水元公園> <日比谷公園> <砧公園> <洗足池公園> <世田谷公園> <和田掘公園> <行船公園> <井の頭公園>

    あやまち  沢村 凛

    • 2007.01.28 Sunday
    • 23:56
    あやまち
    あやまち
    沢村 凛
     07−27 ★★★☆☆
     【あやまち】 沢村 凛 著  講談社

     《29歳女性にあやまちは、あったのだろうか?》

     出版社/著者からの内容紹介より
    男と女、とり返しのつかない瞬間!
    プレ「引きこもり」の女性が恋した男には秘密が。ファンタジー大賞受賞者初の書下ろし恋愛小説。

    本物の恋はきっと、言葉を交わす前に始まるのだ。相手が近くに立ったとき、顔も見ることなく、気配だけで、もうとらわれているのだ。頭が理解するのは、ずっと後だとしても。――(本文より)


     彼女が恋した男性には、秘密があってそれを知ったときにどういう行動するのか。前触れが長いが、最後にあっーという問題が出てくるが男に付いていく選択をするのか、それとも、……。
     この本を読んで、恋をするということは、どういうことを指すのだろうか。本当に信頼して尊敬できるまでになってしまったことを恋と言うのだろうか。じゃ、彼女は、…。
     この本、彼女があやまちをしたという風に写っているが、29歳の生き方にもう結論が出ているのか、何か問題提起をしているのだろうか。
     若い女性に読んで欲しい本であるのだ。

    欲しい  永井 するみ

    • 2007.01.27 Saturday
    • 19:27
    欲しい
    欲しい
    永井 するみ
     07−26 ★★☆☆☆
     【欲しい】 永井 するみ 著  集英社

     《欲しい、欲しい、欲しいと思うことは、…》

     内容(「BOOK」データベースより)
    彼は突然逝った。汚名だけを残して。人材派遣会社を経営する由希子、42歳、独身。恋人の死の真相を探り出すため動き出す。女性起業家、派遣スタッフ、出張ホスト。彼の死で、何を失い何を得たのか。心理の表裏を抉る注目作家の傑作長編。


     うーん、こういうことがオチなのか、ちょっとオモシロクありません、オチ・真相が。
    ミステリーなので言えませんが。主人公・由希子、42歳、独身、人材派遣会社社長の愛人がいて、ホストがいて、そして「欲しい」なのか、贅沢でもありますが、心が哀しいのでしょうか。いろいろ気持ちの持ち方があろうと思うのですが、こういう生活が理解できないのです。何か、この本を読んで、女性はちょっとずるくて、こわいと思うのです。
     でも、やっぱりこういう構成しかなかったんでしょうね。

    余命  谷村 志穂

    • 2007.01.26 Friday
    • 21:56
    余命
    余命
    谷村 志穂
     07−25 ★★★☆☆
     【余命】 谷村 志穂 著  新潮社

     《誰でも命には限りがある、しかし、あと何年の余命と言われると》

     内容(「MARC」データベースより)
    がんと闘い生を勝ち取るか、子供を産み命を託すか。余命を決めるのは自分-。妊娠と同時にがんが再発した女性医師の下した壮絶な決断とは。命あるものすべてを抱きしめたくなる感動長篇。


     病を知り尽くした
     女性医師に迫る
     究極の選択。


     三十八歳になる滴の目の前には、今二枚のカードが広げられている。
     新たな命の創造というカード。これには、この先急ピッチでがんを促進させる危険が伴うだろう。だがそこには、滴にとっては未知の希望がある。
     もう一枚のカードに書かれている筋書きは、死へと向かうなだらかな航海に覚悟を持って挑むというだけのことだった――限りある時期ならば、滴は賭けに出たかった。

     神が与えたもうた 一筋の道が、そこにある。

     主人公・滴・38歳・医師、結婚して十年にして妊娠したが、同時にガンが再発したのだ。そして、彼女はどう決断するのか、……。
     医師としての強靭な意志。優しい夫・良介との生活。人を愛することとは。
     新しい命・こどもと自分の命との思いが、……。

     深刻で重いストーリーだが、何か自然でよかった。
     そこに流れる人間の尊厳が語られているのかもしれないと感じるのだ。
     

    しずかな日々  椰月 美智子

    • 2007.01.25 Thursday
    • 21:28
    しずかな日々
    しずかな日々
    椰月 美智子
     07−24 ★★★★☆
     【しずかな日々】 椰月 美智子 著  講談社

     《ああー、こういう日々が遠くなつかしい》

     出版社 / 著者からの内容紹介より
    講談社児童文学新人賞受賞作家の感動作
    人生は劇的ではない。でも、どんな人にもその人生を生きる誇りを得る瞬間がある。少年の姿をていねいにトレースした、やさしい目線あふれる健やかな小説。


     だれでも一度通る少年時代、激的なものはなく、普通でしずかな日々なのだ。でも、そこには、風がそよぐ普通なしずかな日々だけど、振り返ってみれば、あのときが濃密な時期だったのではなかろうか。初めて友人・友達と言える相手に出会った。そこから、ちょっとずつだけど明るくなっていた。そして、生意気だけど生きていける自信も身についたように思うのだ。

     うーん、この本は、良かった。
     本当に何もない普通の日々。小学5年生・枝田少年の日々、夏のあるときから母の仕事のためにおじいさんのところに住んで暮らすことになる。その夏、押野、じゃらし、ヤマとの冒険、遊びなどで友情が芽生えた。みんな、こうして少しずつ大人になっていくのか。

    真鶴  川上 弘美 

    • 2007.01.24 Wednesday
    • 23:28
    真鶴
    真鶴
    川上 弘美
     07−23 ★★★★☆
     【真鶴】 川上 弘美 著  文藝春秋

     《女性というもの、川上さんそのものを見つめたものか》

     内容(「MARC」データベースより)
    失踪した夫を思いつつ、恋人の青茲と付き合う京は、夫、礼の日記に、「真鶴」という文字を見つける。“ついてくるもの”にひかれて「真鶴」へ向かう京。夫は「真鶴」にいるのか? 『文学界』連載を単行本化。


     「女性の生理を描く筆致は濃淡の均衡が取れ、品位に富む点では当代随一。女性読者には魅力的と思われる」。書籍や酒場の神髄や欠陥を短文に凝縮する重金淳之の眼はすごい。(有田芳生さんのブログから)

     この本は、何かいい、いつもの川上さんの文体よりも進化して文学の香りがする文体なっているのだ。女性の持つ心理・心情がうまく引き出されている。おまけに女三代、母、娘・孫娘を登場させている。主人公・京の失踪した夫と恋人の青茲との思いが交錯したり、現実と過去の想いなど女性ならではの書き方が実にしっくりしていて良いのだ。
     “ついてくるもの”の女が女の業みたいなものを出している。
     うーん、これはうまいと言うか、本当にいい作品だ。


     余談だが、何十年前、いやもっと前に彼女と真鶴海岸に海水浴に行った。砂浜はなく、ごつごつした岩ばかりだったような気がする。岬の先端まで行って、ちょっこと泳いだことを覚えているが、どうして真鶴に行ったのかが思い出せないでいる。遠い昔の話である。
     

    東京バンドワゴン  小路 幸也

    • 2007.01.23 Tuesday
    • 22:59
    東京バンドワゴン
    東京バンドワゴン
    小路 幸也
     07−22 ★★★☆☆
     【東京バンドワゴン】 小路 幸也 著  集英社

     《ちょっと以前、心通い合う家族、そんな時代があった》

     内容(「MARC」データベースより)
    下町の老舗古書店「東京バンドワゴン」。ちょっと風変わりな四世代の大家族が、転がりこんでくる事件を解決する。おかしくて、時に切なく優しい、下町情緒あふれる春夏秋冬の物語。


     一番最後のページに「あの頃、たくさんの涙と笑いをお茶の間に届けてくれたテレビドラマへ。」と書いてある。そのとおりで、この本を読んでいると、何かテレビドラマを見ている錯覚になってしまうのだ。この本には、四世代の大家族が登場してくるが、すぐに慣れて覚えてしまう。最初に登場人物の一覧表も付いているが、これを見なくてもわかる。文章というか、進行を語り手が付いているのが有りがたい。この語り手が亡くなったおばあさんが勤めている。テレビドラマ・サザエさんのお母さん、フネさんにダブってくる。何か、語り口が似ていないだろうか。

     この本は、懐かしい香りがする。ちょっと昔、下町の小路、大家族がいて、暖かいさがあり、人情があり、家族にもいろいろなものを持っているが、それをも優しく包むものがあるのだ。それをLOVEって言っているのだ。LOVEが知りたいなら読むといいですよ。

    トカジャクソン  戸梶 圭太

    • 2007.01.22 Monday
    • 23:49
    トカジャクソン
    トカジャクソン
    戸梶 圭太
     07−21 ★★☆☆☆
     【トカジャクソン】 戸梶 圭太 著  光文社

     《常識はずれか、戸梶ワールド》

     出版社/著者からの内容紹介
    「この本をベストセラーにするぞ」 オレたちは本気だ! 頼むぞトカジ!! 世界に誇るスラプスティック・ノワールがここに!
    全出版人必読の傑作「涙でベストセラー」をはじめ、激安ニッポンに強引な"常識の大転換(パラダイム・シフト)"を迫る驚笑必至の9編を収録!


     「涙でベストセラー」 「Alexander」 「映画監督ゆみこ」 「110番通報倶楽部」
     「君に会いたくて」 「木岐ノ町貝塚組」 「歌舞伎町スラッシュ」 「ジャッジ・ザ・ナスティー」 「いたずらクルッパー」 9篇

     「涙でベストセラー」
     本が売れない時代に、どうしてベストセラーを作るか、やはりハチャメチャなストーリーが面白い。いかにして、それは、……。

     「110番通報倶楽部」
     110番通報倶楽部の発想が面白いが、ストーリーは、普通っぽい。

     「木岐ノ町貝塚組」からは、パスしてしまった。

     
     

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