だれかのことを強く思ってみたかった
角田 光代, 佐内 正史
236 ★★★☆☆
【だれかのことを強く思ってみたかった】角田 光代, 佐内 正史 著 実業之日本社
《銀座、東京タワー、小さい公園など、いろんな東京が出てくる》
内容(「BOOK」データベースより)
「私たちはどのくらいの強度でここに立っているのか」。16篇の短編小説と厳選された約100点の写真が織りなす「東京」をめぐるコラボレーション。なにげない日常風景、空虚な生活をたんたんと描写する小説との連続に、心の奥底にしまったはずの“記憶”が熱を帯びて甦ってくる。
「ファインダー」「まわる季節」「プラットフォーム」「世界の終わり」「夜景」
「父と歩いた日」「おだやかな楽園」「押し入れ」「レッスン」「上等なカーテン」
「東京」「スカイマンション403」「光の柱に」「ジュテーム」「金色の道」
「見なかった記憶」 16編。
東京を写真と短文で綴っている。
「東京」だけが書き下ろしの短篇だ。
角田さんが見た、見ている東京は、どのように写っているのか。
100枚の写真の懐かしい風景が、また一段と短文を引き立たせている感じがするのだ。
「東京」は、同じ日に、同じ産院で生まれた3人の人生を描いているのがいい。