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    世界の中心で、愛をさけぶ  片山 恭一

    • 2004.08.27 Friday
    • 12:54
    世界の中心で、愛をさけぶ
    世界の中心で、愛をさけぶ
    片山 恭一

    【世界の中心で、愛をさけぶ】 片山恭一 著

    《人間の死は共感を呼ぶのだろう。》

    今年、一番話題に上がった本だろう。
    映画化されたり、テレビでドラマ化されたりでメディアを
    賑わした作品である。題名も出版社の編集者が付け直した
    と聞く。300万部?売れた作品はどんなものかと期待を
    こめて読んでみた。
    題材は、好きな女性が白血病で死んでいくと言う、どこかで
    聞いた物語である。
    純粋にこの本を読む人にとっては、凄い衝撃を受けて涙が
    止まらないだろう。書評みたいな感じで読む人にとっては、
    ありきたりに思ってしまうのだろう。
    僕には、良く出来ている本だと思う。
    女性の感情が書かれかたが少ないが、おじいちゃんが
    出てくるのが巧い。

    『……「好きな人を亡くすことは、なぜ辛いのだろうか」
     黙っていると、祖父はつづけた。
     「それはすでにその人のことを好きになってしまったから
     ではないかな。別れや不在そのものが悲しいのでない。
     その人に寄せる思いがすでにあるから、別れはいたましく
     、面影は懐かしく追い求められる。また、哀惜は尽きる
     ことがないのだ。すると悲恋や哀惜も、人を好きになると
     いう大きな感情の、ある一面的な現れに過ぎぬとは
     言えないかな」
     「わからないよ」
     「人がいなくなるということを考えてごらん。こちらが最初
     から気にも留めてない人がいなくなっても、わしらはなん
     とも思わんだろう。そんなのはいなくなることのうちにも
     入らない。いなくなって欲しくない人がいなくなるから、
     その人はいなくなるなるわけだ。つまり人がいなくなる
     ということも、やはり人に寄せる思いの一部分であり
     える。人を好きになったから、その人の不在が問題に
     なるのであり、不在は残された者に悲恋をもたらす。
     だから悲恋感のきわまるところは、いずれも同じなの
     だよ。別れは辛いけれど、いつかまた一緒になろうな、
     というようにね」』 (本文より)

    *表紙の写真が川内倫子さんだ。

    イン・ザ・プール  奥田 英朗

    • 2004.08.25 Wednesday
    • 12:51
    イン・ザ・プール
    イン・ザ・プール
    奥田 英朗

    【イン・ザ・プール】 奥田英朗 著

    《この本を読んで笑わないヤツはエライのだ。》

    今、話題の一冊の本である。
    読む進むうちに自然と笑みが出て来てしまう本です。
    総合病院の地下にある神経科に通ってくる患者と
    子供みたいなオヤジ医師との物語です。
    ここに出てくる医師はこんな感じです。
    『伊良部は、自分がこれまで出会ったことのない変人中の
     変人だ。彼にはきっと悩みなどないのだろう。欲望の赴く
     ままに行動し、わめいて、笑って。五歳児に悩みがないのと
     一緒だ。ただ羨ましくもあった。少なくともこの男は、自分の
     ようにくよくよしたりしない。 』 (本文より)

    心身症だった男がプール依存症にかかる話。
    ケータイがないとどうしょうもない高校生のケータイ病。
    家を出てたばこの吸殻が気になる脅迫神経症の男の話。
     などなど。

    今どきの人間は、なんらかのストレスを感じて生活して
    いる。それが、突然か、じわじわか、体に変調をもたらして
    くる。それを解決してくれるヒントをこの本に記してあるの
    だろう。人間の持っている本能のまま生きるのが一番な
    ようだが、ちょっとした欲望や自意識をもっているから大変
    なのである。

    好きよ  柴田 よしき

    • 2004.08.19 Thursday
    • 12:48
    好きよ
    好きよ
    柴田 よしき

    【好きよ】 柴田よしき 著

    単純に題名を考えれば恋愛小説だが、そこは著者の
    本だからミステリーの本である。
    『好きよ』の遺書を残して自殺した友人は何を言いたくて
    残したメッセージーなのか。
    真湯島の語源が繭だったりすると?
    覚醒剤な感覚が出てくると?
    同級生の内何人かは、この人はいなかったと言う?
    ちょっと付いていけなくなりますが、ストーリー的には
    面白い。

    唇のあとに続くすべてのこと  永井 するみ

    • 2004.08.16 Monday
    • 12:46
    唇のあとに続くすべてのこと
    唇のあとに続くすべてのこと
    永井 するみ

    【唇のあとに続くすべてのこと】 永井するみ 著

    《男も女も、何だかわからない?》

    一人の男が死んで、何かが動き出していた。
    恋愛小説でなく、ミステリー小説なのか?
    信用する男は、女は、
    ねたむ男は、女は
    この本を読むと誰が自分のことを思ってくれて
    いるのかわからないのです。
    主人公の女性も良く理解できないのは、ある時期に
    なって嫌いになり、ある時期には好きになり、
    不思議です。それが女性なのか?
    著者の永井さんの経歴を見ると東京芸術大学音楽部中退、
    北海道大学農学部卒業とあります。

    今夜誰のとなりで眠る  唯川 恵

    • 2004.08.12 Thursday
    • 12:43
    今夜誰のとなりで眠る
    今夜誰のとなりで眠る
    唯川 恵

    【今夜 誰のとなりで眠る】 唯川 恵 著

    ひとりの男の死に当たって、その男に関わった女性たちの
    物語である。
    こういう作品の細かいデティールは抜群に巧い。
    語っても語り尽くせないのだ、それくらいにいろんな
    ところに発揮されている。
    死んだ男の子を身ごもっている女に長兄が意見している
    場面である。

    『「父さん、これは大人たちの問題だけでは済まないんだ。
    もっと子供のことを考えるべきだよ。いちばん傷つくのは
    子供なんだ」
    父は黙った。
    「協子はどうなんだ。そういったことをどう考えているんだ」
    どう答えればいいのかわからない。
    「そんなことも考えないで、子供を産むつもりでいたのか。
    あまいんだよ」
    協子の胸の底から溢れるように感情がこみ上げてきた。
    「兄さんには関係ないでしょう 兄さんに頼ろうなんて
    思ってないわ。この子と私が、どうなろうと、それは
    みんな自分の責任です。そんなことぐらいわかってます。
    ここで育てるかどうかは、生まれるまでには考える
    つもりだし、たとえどこで育てようと、兄さんには迷惑は
    かけません」
    一気に言った。
    長兄は短く息を吐き出した。
    「迷惑はかけていいんだ」
    協子は思わず長兄の顔を見直した。
    「むしろ、迷惑をかけずに頑張ろうとする方が、こっちに
    したら迷惑というか、つまりだ、少しは兄貴にもいい格好
    をさせろと言っているんだ」
    言っている意味がすぐにはわからなかった。
    長兄は表情を緩めた。   』

    このあと仕事を妹の為に探してきているのだ。
    こういうところが随所にでてくるので感心させられる
    のだ。

    マドンナ  奥田 英朗

    • 2004.08.08 Sunday
    • 12:41
    マドンナ
    マドンナ
    奥田 英朗


    【マドンナ】 奥田英朗 著

    《心にマドンナがいますか》

    今、【イン・ザ・プール】【空中ブランコ】で話題になって
    いる奥田英朗さんの作品です。
    会社で働く中間管理職を主人公にした短編が
    4話おさまっています。
    40代の課長たちの会社と家庭に纏わる話です。
    《マドンナ》は、転勤してきた女性に課長と部下とが
    想いを寄せるのですが、最後は?
    《ダンス》は、息子がダンスで身を立てるというのだが?
    《ボス》は、部長が来たのだが女性部長で今までの
    慣習がことごとく変えられてしまうのだが?
    《総務は女房》は、営業が会社の表部隊であり、総務は
    裏部隊と位置付けている。経費の取り方を問題に
    していている。
    どの話もリアリティがあり、そこにユーモアがある

    娼年  石田 衣良

    • 2004.08.05 Thursday
    • 12:38
    娼年
    娼年
    石田 衣良

    【娼年】 石田衣良 著

    大学生の男が娼夫になり、組織の女性、買う女性たちを通しての物語。
    石田さんの作品は初めて読んだがタッチが女性作家みたいな感じである。
    娼夫として物語は何を言いたいのだろうか。
    あまりにも爽やかな感じで罪悪感は勿論なく
    、こういうのが今どきなのだろうか。
    買う女性の方がいろんな感情があり、おもしろい。

    愛という  前川 麻子

    • 2004.08.02 Monday
    • 12:34
    愛という
    愛という
    前川 麻子


    【愛という】 前川麻子 著

    《幸せは何で感じるのか》

    主人公の女性の婚約破棄、結婚、不倫、離婚、同棲、
    再婚、最離婚、再再結婚の物語です。
    28歳から30歳までの間のことです。
    この女性の感覚がわかるようでわからない。
    ただ、男の方も合うようで合わないのを理解する
    のであるが、これがわからないのだ。
    今どきの28歳は、こんなものだろうか?

    『結婚は判断力の欠如』
    『離婚は忍耐力の欠如』
    『再婚は記憶力の欠如』
    と言う誰かの言葉を思い出した。

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