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    恋文  阿久 悠

    • 2003.08.30 Saturday
    • 23:41
    恋文
    恋文
    阿久 悠

    【恋文 LOVE LETTER】 阿久 悠 著

    阿久 悠さんはピンクレディー、沢田研二等などの歌う作詞家として、超有名な人である。
    あのごつい顔で、とてつもないいい歌詞ができるものだと感心させられる。

    「恋文」をめぐる24の物語である。一般的な普通の若い男女の恋文は少ない。天国の夫に宛てたものや、嫁ぎ行く娘から一人で育ててくれた父親に宛てたもの、などなどである。

    本のあとがきに

    『恋文は、自分の思いのたけを伝えるわけですから、本音の伝達ということになります。・・・・・・(中略)   人間は、生きていること自体、どこか切ないものです。真面目に、懸命に、美しく生きようとすればするほど、その切なさはふくらみます。そして、自分自身で抱き抱えていることの限界を感じた時、恋文を書くのです。それはどこか祈りに近いもので、どのようにあからさまに思いを伝えても、下品にはなり得ないものだと思います。  』

    僕は恋文を書いたことも、もらったこともないので、その感慨はないが、そのわくわくした気持ちは十分わかるような気がします。一,二度は、もらったような気がするが恋文というものでなく、どこかへ一緒に遊びに行きませんか、というそんなものだった。それでも、胸キュンになったのを憶えている。

    自分が恋文を書くならば、どんな思いを相手に伝えるだろうか。

    《 あなたへ
    時はいじわるだと、つくづく思う。
    なぜもっと早くあなたと、会わなかったということです。

    二人で感じた風は、空気は、僕は忘れはしない。
    二人で歩いた街は、都市は、僕は忘れはしない

    あなたが、ちょっと気に入った男が
    百回、愛していると言ったら
    僕は、千回は言うだろう

    あなたが、ちょっと気に入った男が
    千回、メールしてきたら
    僕は、八千回はするだろう

    僕にとっては誰がなんと言おうと、あなたは僕にとって女神なのです。
    女神はほんのすこし、微笑んでくれるだけでいいんです
    単純でしょうが、ファイトが湧いてくるのです。…………   》

    恋文は、思いのたけを伝えることは単純だが、難しい。
    前出のような恋文を出しても、ポイと屑篭に捨てられてしまわれそうだ

    恋愛中毒  山本 文緒

    • 2003.08.20 Wednesday
    • 23:29
    恋愛中毒
    恋愛中毒
    山本 文緒

    【恋愛中毒】 山本文緒 著

     『恋は人を壊す。・・・・』で始まる文章が僕を活字中毒者に追い込んでしまった。どんどんと文章にのめり込んでいき、引き込まれていくのである。いや強烈なのである。迫力がある。読み終わったあとに余韻が残る一冊である。女性の業は怖すぎる。
    山本文緒著【恋愛中毒】がNHKテレビで45分間特集で紹介されたので、見たかたも沢山おられると思うが山本さんの素顔は、こんな小説を書く人には見えず、ごく普通の人でお茶目な人のような印象を受けた。と書いているが、モンガくんはうかつに最初の部分を見て、寝てしまって気が付いたらエンディングのところであった。幸いビデオを撮っていた人にビデオを借りて見ることが出来るので、じっくりと見るつもりでいる。
    山本文緒著【恋愛中毒】は以前、薬師丸ひろ子さん主演でテレビ放送されているが、モンガくんは見ていない。この作品はおろか山本文緒さんも知らなっかたのである
    後で知ったことであるが、著者自身、これまでと違う構成で新境地を開拓したと批評記事が載っていた。
    【プラナリア】【眠れるランプシェル】【あなたには帰る家がある】【群青の夜の羽毛布】と山本作品を読んでみたが、そのたびにどきっとさせられるテーマと場面(家族関係、恋愛関係等)に遭遇する。

    一瞬の光  白石 一文

    • 2003.08.03 Sunday
    • 23:27
    一瞬の光
    一瞬の光
    白石 一文


    【一瞬の光】 白石一文 著

    物語は超エリートサラリーマンがひょんなことから、小娘と会い、御曹司の娘、スタイルもよし、頭脳も良し、気立てもよし、何から何までも整っている恋人を捨てて、最後は植物人間になる小娘の方に傾くという話しである。どこかにある人間の行き場所を求める旅でもある。会社のことも現実的でリアルであるし、家庭内暴力のことも、もっとリアルだし、これを除いて恋愛小説だけでも読めるし、人生の教訓みたいなものが上手く取り込まれているし、単行本で1ページ2段書きであるが、もっと読みたいと止まらないのである。文章・場面にスピード感がある。これが第一作の作品というのも驚きである。主人公が東
    大出の超エリートマンというのが僕には気に食わないが面白いので良しとする。

    その中の人生の教訓めいた部分をいくつか取り出してみた。

    『【ニュー・シネマ・パラダイス】の映画の中に、こんな話が出てくる。恋に憑かれた若い主人公に、父親代わりの老人が語って聞かせる話だ。或る護衛の兵士が王女に恋をしてしまった。だが王女と兵士ではどうしょうもない。ある日ついに兵士は王女に話かけた。王女なしでは生きていけぬと言った。王女は彼の深い想いにおどろいた。そして兵士に告げた。「百日の間、昼も夜も私のバルコニーの下で待ってくれたら、私はあなたのものになりましょう。」バルコニーのしたで、雨の日、風の日、雪が降っても、鳥が糞をしても、蜂が刺しても、兵士はうごかない。90日がすぎ、その二つの瞳からは涙が滴りおちていた。涙をおさえる力ももう残っていなかった。眠る気力さえ失わていた。王女はずっと見守っていた。九十九日の夜、兵士はふいに立ち上がった。そしてバルコニーの下から立ち去ってしまった。…………主人公は老人にどうして最後の日に、と訊ねる。………兵士が待たなかった訳がわかったよ。あと一晩で王女は彼のものだ。でも王女が約束を破ったら絶望的だ、彼は死ぬだろう。九十九日目でやめれば、王女は自分を待っていたんだと生涯思いつづけられる。』(本文より)

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