四度目の氷河期
荻原 浩
07−4 ★★★☆☆
【四度目の氷河期】 荻原 浩 著 新潮社
《クロマニヨン人って知ってますか!!》
内容(「BOOK」データベースより)
人生を語るには、早すぎるなんて言わせない。ぼくは今日から、トクベツな子どもになることにした―何をやっても、みんなと同じに出来ないワタルは、ある日死んだ父親に関する重大な秘密を発見する。その瞬間から、少年の孤独なサバイバルゲームは始まった。「自分」を生きるため、本当に大切なことって何?『明日の記憶』の著者が描く、今ここにいることの奇跡。感動青春大作。17歳の哀しみと温もりが、いま鮮やかに甦る。
この本、第136回の直木賞候補作になっているのを読んでいて知った。どうなんだろうか、私には、最後の方はちょっと胸にくるものがあるが、全体にジーンとくるものが少なかったが。
感動青春大作、17年と11か月の感動巨編?。「四度目の氷河期」の題名からして、凄いのだが、もっと心の内なるものだけじゃなくなんだろう、今の時代のことを描いて欲しい気がするのだが、私だけだろうなー、皆大変な褒めようだから。
ちょっとインターネットで氷河期を調べたら、四度目の氷河期が終わって、今度、五度目の氷河期だそうである。びっくりしたのは、温暖化が進むと氷河期がやってくるそうである。どうも海流の流れによるらしい。これらは、私が理解して正しいければであるが。インターネットで氷河期を調べてみて下さい、するとここに書いたのがもっと詳しくわかりますので。でも、この本では、まだ四度目の氷河期が終わっていなくて、間氷河期だそうだ。
地球の歴史から言えば、今はつかのまの夏だ。人類はみんな宿題を片づけないまま、永遠に夏が続くと信じこんでいる。計画性のない小学5年生のみたいに。 (本文より)
ぼくらの足もとにある大地や、頭の上に広がる空は、けっして人間の都合で存在しているわけじゃないんだ。ある時は大地を氷で閉ざしたり、ある時はとんでもなく温度を上昇させたり、人生の祖先や、太古の生き物たちは、何度も地球に裏切られてきた。一万年ぐらいの単位で考えれば、いう落ちるかわからない気球に乗っているようなもの。ただでさえ危うい居場所なのに、みんなそのことを忘れたふりをして、気球に針を突き刺すようなことばかりしている。
生まれる子どもの数が少なくなるのは由々しきことだ、なんて何十年か先の自分たちの寿命のかぎりの心配はするけれど、このまま世界中で人間が増え続けたら百年後や千年後の地球がどうなっちまうか、誰も考えようとしない。
一万年前の大地は真っ白だった。一億年前の空は赤かった。一万年後の大地は何色だろう。空の色は何色だろうか。 (本文より)
何か、こんなことを書いているとやっぱりいい本なのでは、と思えてくる。それもそうだ、直木賞候補作になっている作品にもなっているし、やっぱり読み手の努力・理解度が足りないだけなんだろうか。主人公・ワタルの生い立ちから青春を通して、今抱えるものに疑問と警鐘をしているのだろうかとも受け取れて、凄い作品なのかも知れないのだ。
私も、この作品に関しては、いいのか悪いのか判断しかねます(苦笑)
波がありすぎて、落ち着かないままラストを向かえてしまいました。
直木賞は、どの作品なんでしょうね。
あと一冊、候補作が手元にありますので、ぼちぼち読んでみます♪
ちょっととらえどころのない感じでした。
私の読み力不足かーな。
直木賞は、どうなんでしょうね。
私も候補作、後1冊読んでみます。
ワタルが自分のアイデンティティをクロマニヨン人に求めてしまうところがなんだか哀しかったです。
それだけにラストは明るい未来が見えた感じで、結構好きですね。
すごく寒そうですけど(^_^;)
ワタルのクロマニヨン人に対する思いが強くて、
その反面の部分がありますね。
この本を映像にするとラストは、すごいものに
なるんでしょうね。