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    途方に暮れて、人生論  保坂 和志

    • 2006.12.30 Saturday
    • 20:20
    途方に暮れて、人生論
    途方に暮れて、人生論
    保坂 和志
     333 ★★★★★
     【途方に暮れて、人生論】 保坂 和志 著  草思社

     《読んで、じっくり噛締めて、何かを感じる本だ》

     内容(「MARC」データベースより)
    「希望」なんて、なくたっていい-。「いまここにいること」を肯定し、人生のあいまいで複雑な豊かさについて粘り強く考え、丁寧に言葉をつみかさねていく。読めば読むほど世界の広がりが増していく、不思議な人生論、26編。


     1章 「生きにくさ」という幸福
     2章 老いることに抗わない
     3章 家に記憶はあるか?
     4章 想像力の危機

     いつか、この人の小説を読みたいと思っていた。が、最初がこの本になってしまった。初めての作家さんでこういう人生論という題名が付いているので難しいかと考えていたが、読んでいてすんなりと入っていけた。それは、共感する部分も数多くあったこともあるが、ものの見方にも感心させられるものがあったことだ。
     現代の状況を誰でもどういう風に見ているのか、作家は、人間より経済を優先する社会とかを嘆いている。その章ごとにテーマがあるが、そのひとつひとつが意味深い内容なのだ。

     希望や可能性という考え方は、「時間とともに進歩する」という信仰に乗っている。しかし私の小説の登場人物たちは(……)ただ、自分がここにいて、しゃべる相手もここにいる、それでじゅうぶんないかと思っている。
     「それでじゅうぶんないか」と思えるということは、いまここにいる自分と相手を肯定することだ。 ― 本書より
     (帯文より)

     小説については、
     小説というのは言葉に対する一種の″音感″が発達していればけっこう簡単に書けてしまう(少なくともそれくらいでなければ小説家としてつづけられない)。しかし自分の中にある雲みたいな霞みたいなものを小説という形式に入れるにはものすごく時間がかかる。それはもうその途上にいる本人にとっては、本当に到達点があるのかどうかわからない質の時間でありプロセスだ。だからつまり、<あやふやさ>や<よるべなさ>しかない。しかしそれから逃げることはできない。私はすでに十数年、小説家としてやってきたけれど、信じられるのは<あやふやさ>や<よるべなさ>しかないと思う。 (本文より)

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    • 2013.07.17 Wednesday
    • 20:20
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      コメント
      この人の小説も好きなのですが、
      エッセイはより色濃く考え方が出ていておもしろかったです。
      こういう考え方があるということそのものが驚きだったし、
      読んでいてドキドキしてうれしくなったりもしました。
      • june
      • 2007/01/01 2:42 PM
      こんばんは、juneさん。
      いやー、この本は楽しかった。
      考え方が似てると思える人がいたなーって
      感じでよかったですよ。
      • juneさんへ
      • 2007/01/02 12:16 AM
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      途方に暮れて、人生論 保坂さんの小説には、保坂さんの考え方というか思索そのものが入っていて、そこがおもしろく好きでもあります。でも思索についていけなくて意味がよくわからなくなってしまうことや、腑に落ちないこともあるにはあって、それはきっと私の読解力
      • 本のある生活
      • 2007/01/01 2:40 PM

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