本当はちがうんだ日記
穂村 弘
20 ★★★☆☆
【本当はちがうんだ日記】 穂村弘 著 集英社
《「今はまだ人生のリハーサルだ。」私の本番はいつからなんだと叫んでみるのだ。》
この本は、随分いろんなところで見かけて、面白いと言われているようなので読んでみた。うーん、確かに面白い。歌人と言うからには有名な人なのか、沢山の本も出ている。
「明日へのうさぎ跳び」が何だか、私のことのように思えて懐かしい。私も中学時代は、卓球部に入った。何故、卓球部に入ったのか覚えていないが、野球とかだと練習も厳しくレギュラーにもなれない。卓球ならばと思ったのだろうか、ところが入ったら大変な部であった。体育館で練習をやる訳であるが、館内ではバスケットボール、剣道などが練習している。1年生は上級生が打ち合っている後ろで玉拾いである。どうしても、目が他の部の練習に向いてしまうのだ。それを見透かしているようにピンポン玉が飛んでくる。そのシゴキが体育館横(50m)を10回のウサギ跳びが待っているのだ。ウサギ跳びなど可愛い言い方だが、これが相当にキツイのである。ぴょん、ぴょんか、ただただ懐かしい。
ひとつ、ひとつの日記・章を読むたびにウーン、ウムウム、ニイャー、ニャニャしている。
『「ね」の未来』には、この作家の鋭い視線とユーモアの両方を見た。