今ひとたびの戦後日本映画
川本 三郎
07−264 ★★★☆☆
【今ひとたびの戦後日本映画】 川本 三郎 著 中公文庫
《戦後日本映画の思いが…》
内容(「BOOK」データベースより)
なぜ田中絹代や原節子や高峰秀子…はあんなに美しかったのか。彼女たちを輝かせたのは、死者たちへの鎮魂の想いだったのではないか。戦争未亡人、復員兵、戦災孤児―昭和二十年代・映画黄金期の名作の数々に戦争の影をとらえ、風化しつつある戦後日本のイメージを、鮮やかに立ち上らせる。
戦争が終わって、映画の役割の大きさが分かる。戦争の心の傷を映画に寄って癒されていく。そんな映画をこの本は、紹介して解説してくれている。一杯、映画が出てくるが、こうやって見るとほとんど見ていない。小津安二郎、黒澤明、成瀬巳喜男、今井正など、監督たちは戦後の日本映画をどんなふうな思いで撮ってきたのだろうか。作品を見てみたいものだ。