99才まで生きたあかんぼう
辻 仁成
190 ★★★☆☆
【99才まで生きたあかんぼう】 辻仁成 著 集英社
0才から99才までの章に分かれていて、一人の男の一生が語れているのだ。そこには誰でもが経験し乗り越えることが語られているのだが、改めて読んでもうなずくことが多いのだ。或るときは、いじめに遇い、或るときは、失恋をし、或るときは、人生に挫折するが、親の愛情によってか、自分の努力か、神様の導きか?によって、また自分の生き方を選び出していく。
この本は、読者がその年齢のところを読んで、この年齢にはこんな問題が起きて、こんな解決策があるのか、という人生の哲学書でもあるのだ。テロ、戦争など今の時代は、どんなことが起きるのかわからない時代だが、人間、皆生まれたままのあかんぼうの素直なままな気持ちを持つことが大事だと教えてくれるような気がするのだ。