カフェー小品集
嶽本 野ばら
250 ★★★☆☆
【カフェー小品集】 嶽本 野ばら 著 青山出版社
《古きよき喫茶店、そんな喫茶店もだんだんと少なくなってきた》
出版社 / 著者からの内容紹介より
あの『ミシン』で鮮烈なデビューを遂げた嶽本野ばらの初の小説文庫化です。 互いに頑なな誇りを持つが故、すれ違い、翻弄されつつも惹かれあう「僕」と「君」の恋愛風景の数々―。京都・東京・鎌倉・小樽と、著者自らが偏愛するカフェーを巡り、その時空から紡ぎだした、夢ともうつつともつかない短編・掌編12本を収録。 他の作品群にもつながる作家独自の美意識が色濃く映し出された好著。ファン必読の一冊です!
この本に出てくるカフェー
みゅーず 京都市中京区
フランソア 京都市下京区
若王子 京都市左京区
クンパルシータ 京都市中京区
宵待草 東京都三鷹市
ミニヨン 東京都杉並区
ミカワ喫茶 糸きりだんご 東京都三鷹市
クラシック 東京都中野区
ミルクホール 神奈川県鎌倉市
ヴィオロン 東京都杉並区
スカラ座 東京都新宿区
光 北海道小樽市
カフェが正しいのかわからないのだが、嶽本野ばらさんの題名は、カフェーになっている。こだわりがあるみたいだ。
この本は、喫茶店・カフェーを舞台にした短篇物語である。
何年か前にカフェブームというのがあって、吉祥寺、下北沢、代官山、自由が丘など行ったことがある。あるところでは、椅子が全て同じものでなかったり、くつろげるように和式で畳だったり、店員がオーダーや支払いを全てやるなどいままでのカフェでは考えられないスタイルを取っていた。雑貨とのコラボ、ブックとのコラバだったりする。メニューなどもそうである。
ただ、この本に出てくるカフェーは、どちらかと言うと古い形式の店である。所謂昔の喫茶店です。あの古い感じの名曲喫茶店などです。
これを読んでいたら、昨日、下北沢から井の頭線に乗って井の頭公園駅で降りて、公園を通って吉祥寺に向かうルートにしたのですが、井の頭公園駅の目の前にこの本に出てくる「宵待草」というカフェーがあるのです。一度来たので知っていましたが、そのときは満員で入れませんでした。この本に出てくるカフェーに一度行ってみたいものです。