クローズド・ノート
雫井 脩介
196 ★★★★☆
【クローズド・ノート】 雫井 脩介 著 角川書店
《教師って、やはり大変であり、やりがいのある仕事なのだ》
内容(「BOOK」データベースより)
私の部屋に置き忘れられた一冊のノート。はじめは手に取るつもりもなかったのに。そのノートを開きはじめたとき、私の平凡な日常は大きく変わりはじめる―。『火の粉』『犯人に告ぐ』の俊英が贈る、2006年最初にして最高の物語。携帯サイトでの連載時から感動の声が続々。100万アクセスを突破した、切なく暖かい恋愛小説。
男性作家だから書ける、ロマンチックな作品なような気がする。
女性作家の方がもっと現実的な感覚で書くような感じがするのだ。
文具店での万年筆の部分が長く、何か意味があったのだろうか、と考えもしないではないが、全体的には最後の盛り上がりが良い。ある意味、わかっているのに香恵ちゃんにガンバレと声を掛けたくなる。
作家自身の姉の不慮の事故で失い、その姉の教師時代に遺した文章を使ってあったりで、作家の伊吹先生への思いが姉への思いとにダブってくるのではなかろうか。