先達の御意見
酒井 順子
72 ★★★☆☆
【先達の御意見】 酒井順子 著 文藝春秋
《負け犬がいつの間にか勝ち組になっているのか》
阿川佐和子、内田春菊、小倉千加子、鹿島茂、上坂冬子、瀬戸内寂聴、田辺聖子、林真理子、坂東真砂子、香山リカとの対談の本である。
酒井順子さんと言えば【負け犬の遠吠え】と言う本がベストセラーになって話題になったがエッセイストしては、かなり前から有名な人である。当然、この【負け犬の遠吠え】も対談の内容にあがっている。対談相手が男性ひとりなので結婚など女性同士の話題が多い。
ところで今日テレビを見ていたら、瀬戸内寂聴さんが83年生きて来て、今の世の中が一番悪いとおしゃっていた。子が親を殺し、親が子を殺す、この現状がどこからきているのか。親を慕い、子を思いやる、日本人としての感覚はどこへ行ってしまったのだろうか、といったことだ。
私も、何んだか不安な時代に入ってきてしまっていると感じているのだ。