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    東京島  桐野夏生

    • 2008.07.16 Wednesday
    • 23:30
    東京島
    東京島
    桐野 夏生
    JUGEMテーマ:読書


     08−112 ★★★☆☆
     【東京島】 桐野 夏生 著  新潮社

     《相変わらず読まさせる…》

     出版社 / 著者からの内容紹介より
    あたしは必ず、脱出してみせる――。ノンストップ最新長篇!

    32 人が流れ着いた太平洋の涯の島に、女は清子ひとりだけ。いつまで待っても、無人島に助けの船は来ず、いつしか皆は島をトウキョウ島と呼ぶようになる。果たして、ここは地獄か、楽園か? いつか脱出できるのか――。欲を剥き出しに生に縋りつく人間たちの極限状態を容赦なく描き、読む者の手を止めさせない傑作長篇誕生!

    白蛇教異端審問  桐野 夏生

    • 2006.06.28 Wednesday
    • 23:21
    白蛇教異端審問
    白蛇教異端審問
    桐野 夏生

    148 ★★★☆☆
    【白蛇教異端審問】 桐野夏生 著  文藝春秋

    《作家も日々戦っているのだ、って言う感じが伝わってくる。》

    (「MARC」データベースより)
     デビュー以来、枠にとらわれない問題作を発表し、周囲の軋轢と闘い続けてきた作家の10年間の軌跡。『朝日新聞』『オール読物』等に発表したエッセイをまとめる。ショートストーリー8篇も併録。
    1 ショート・コラム(女の文句 文芸タレント ほか)
    2 日記(直木賞受賞後の記週間日記)
    3 エッセイ(ゆらゆらと生きてきた走る男 ほか)
    4 書評・映画評(天使の書評オコナーの恩寵 ほか)
    5 ショート・ストーリー(ソウル―街物語 地下市場/独りぼっちの夜には/ベビーオイル/番号札/夜の聖 地
     夜の姿
     二千章から成る小説
     おかえりなさい
    6 白蛇教異端審問


     デビューして12年目にして初めてのエッセイ集。
     コラム、エッセイ、書評・映画評など満載の本である。
     なかでも、やはり日記が良い。日記に作家の生活があり、本質がある。
     矢でも鉄砲でも飛んでこい
     胸くその悪い男や女の前に
     芙美子さんの腸(はらわた)を見せてやりたい

     本文に林芙美子さんの詩を載せ、腹を括って物を書くといういうのは、概ねこんな気分に近い、と書いている。凄い、腸(はらわた)ですよ、作家の並々ならない思いがそこにあるように感じるのだ

    残虐記  桐野 夏生

    • 2006.05.16 Tuesday
    • 00:29
    残虐記
    残虐記
    桐野 夏生

    111 ★★☆☆☆
    【残虐記】 桐野夏生 著  新潮社

    《人間は、どういう生き物なのだろうか》

    (著者からの内容紹介より)
     薄汚いアパートの一室。中には、粗野な若い男。そして、女の子が一人――。

     失踪した作家が残した原稿。そこには、二十五年前の少女誘拐・監禁事件の、自分が被害者であったという驚くべき事実が記してあった。最近出所した犯人からの手紙によって、自ら封印してきたその日々の記憶が、奔流のように溢れ出したのだ。誰にも話さなかったその「真実」とは……。一作ごとに凄みを増す著者の最新長編。


     人間という生き物の不可解さが示された本である。
     人間はどういう状況でも生きていかなければならないと思ったとき、どうするのか、どう生きるのか。拙い経験でも人間は解決して生活していくのだ。極限という状況と言う中で…。
     少女誘拐監禁事件を思い出して、読み手としてどうかなと感じさせる気もさせるが文学としてのこの本は価値があるのだろうと感じるのだ。       

    魂萌え !  桐野 夏生

    • 2006.02.07 Tuesday
    • 16:55
    魂萌え !
    魂萌え !
    桐野 夏生

    34 ★★★☆☆
    【魂萌え!】 桐野夏生 著  毎日新聞社

    《 あれーいつもの桐野ワールドと違う! でも、ところどころには》

     59歳・敏子、夫があっという間に心臓麻痺で亡くなった。これから定年退職した夫が旅行しようと言っていたのに。葬儀など慌しく進んでいくが……。
     思っていない愛人の出現、子供との確執、いろいろあるのだ。
     これからの生活のこと、子供のこと、財産のこと、どうやって生活していくのか。専業主婦で夫を亡くした人・何にも疎い人には、ちょっとした手引書みたいなものだ。
     これから団塊の世代が定年退職を迎える。この本みたいに病気などで夫に、妻に先立たれてしまったときに限らず、普段から、心のありよう・持ちようを考えていなくてはならないのではと思った。

    I’m sorry,mama.  桐野 夏生

    • 2005.11.27 Sunday
    • 22:12
    I’m sorry,mama.
    I’m sorry,mama.
    桐野 夏生

    233 ★★☆☆☆
    【アイムソーリー、ママ】 桐野夏生 著  集英社

     何年前、終電の前、東武東上線の満員の電車内、70歳代のオバサンが二人座っている。片方のオバサンの方がもう一人のオバサンを諭している。人生・生き方に意見をしているのだ。池袋を発車してから、一駅こえて二駅目に入っても、延々続いている。流石にもういいじゃないのか、という空気が漂ってくる。40歳代のサラリーマンがもういいじゃないの、それくらいでみたいな事を言った。それで、今度はオバサンとサラリーマンとの言い合いになったのだ。オバサンは、アルコールに酔っていた。
    人生・生き方がどんなものかを洗いざらいしゃべっていた。周りにいた乗客は、それが気持ち悪いのだ。人生・生き方が余りにもリアルであるからなのだ。この本を読んだとき、そんな昔のことが思い浮かんだ。

      この本に出てくるのは、悪意を通りこして悪魔が住み着いた女性の話だ。

    アンボス・ムンドス  桐野 夏生

    • 2005.11.11 Friday
    • 22:23
    アンボス・ムンドス
    アンボス・ムンドス
    桐野 夏生


    224 ★★★★☆
    【アンボス・ムンドス】 桐野夏生 著  文藝春秋

     7編の短編集である。
     最初の何篇かは、左程作家の意図が感じないでもないが、それが徐々にボディに効いてきて最後にはアッパーパンチで打ちのめされた感じなのだ。一つ一つが短編ではなく長編であったなら、一つの作品で圧倒されてしまうかも知れない。
     女の持つ悪意・醜さを堪能出来る。それは、短編故に落語のオチのように最後にどっと胸に押し寄せてくるのだ。

     【アンボス・ムンドス】とは、両方の世界、新旧二つの世界。
     帯分の
     「この世には二つの世界がる。
     表と裏、右と左、そして

     天国と地獄。

     人間は、普段おとなしい人でも内面に持つエネルギーは計り知れない。そこには、人間が持って生まれたものが組み込まれているのかも知れないのだ。鏡に向かって、じっと凝視して見ると、そこに映し出されるのかも知れない。その一つが人間の持つ悪意・醜さかも知れないのだ。

    玉蘭  桐野 夏生

    • 2005.11.06 Sunday
    • 22:27
    玉蘭
    玉蘭
    桐野 夏生

    219 ★★★☆☆
    【玉蘭】 桐野夏生 著  朝日新聞社

     男がいて、女がいて何十万人、何千万人の中から夫婦となって、そして片方が死するときにあーあ、こんな男・女で在ったがまた生まれ変わるとしたら、もう一度夫婦になろう。これが、ちょっと前の夫婦像の感覚ではなかっただろうか。それが、今や熟年離婚と称し女性も生き方・死に方を考える時代になっている。世の中の変化や環境がそうさせているのだろうが、何か釈然としないものが残る。それは、現代の男女の愛情というものの価値観・純粋観みたいなものが薄れてきて、一時の感情に満たされるのを良しとする劇場型になってきてしまっているのか、そんな思いがしないでもない時代になってきた。
     
     桐野作品は、いつも衝撃を受けるテーマが多い。人間の持つ醜さが語られているからだ。だが、今回の作品はちょっと違った印象だった。 
     地方出身者・有子が東京に出てきて、W大学を出て出版社に勤め、東京戦争を経験し、恋人・仕事・キャリアのすべてを捨てて上海に留学する。そこで大伯父が幽霊となって会いに来るのだ。大伯父(73年前)と有子との恋愛模様は何を言いたいのか……。
     
     有子の気持ちがちょっとわかりづらいし、上海という神秘性が恋愛を不思議なものにしているのだ。有子の堕ちていくさまは現代の恋愛事情を現しているのか。帯分に恋愛の本質に迫るとあるが、それがわかるのは最後の章ではないかと考えてしまうのだ。  

    リアルワールド  桐野 夏生

    • 2004.11.01 Monday
    • 13:49
    リアルワールド
    リアルワールド
    桐野 夏生

    リアルワールド】 桐野夏生 著  集英社

    《今日は今日です。》

    桐野さんの作品は人間の醜い面を出すことが本当に
    上手い人だと感心させられる。
    今回は高校三年生が主人公たちである。
    隣りの高校生の息子が母親を殺した。それに関わる
    女学生に話が繋がっていく。表面上では取り繕って
    いても、決して腹の底から語れない、語り合えない
    家族関係、友人関係等。事件はこうしたところが
    ほんの弾みで出てくる。親に言い分、子供の言い分、
    何が正しく、何がおかしいのか、青春時代に起きる
    社会への、親への不信。これを乗り越えて、乗り越えられ
    ないままに成長していっている気がする。

    グロテスク  桐野 夏生

    • 2004.09.14 Tuesday
    • 13:10
    グロテスク
    グロテスク
    桐野 夏生

    【グロテスク】 桐野夏生 著  文藝春秋

    《グロテスクは怪物なのか?》

    【東電OL殺人事件】佐野眞一さんの本を以前、読み始めたが
    あまりにもリアル過ぎて数ページ読んだだけでやめた。
    その東電OL殺人事件がモチーフになっている。
    この話が核になっているが、その他にも差別などの話を
    書いてあり、読み応えがある。家族の差別、姉妹の差別、
    学校の差別、会社の差別、社会の差別、誕生の差別。
    桐野さんは、こういう主人公の悪意?に満ちた作品は本当に
    巧い。主人公は、昼は会社員、夜は娼婦の女性ではない。

     勝ちたい。勝ちたい。勝ちたい。
     一番になりたい。尊敬されたい。
     誰からも一目置かれる存在になりたい。
     凄い社員だ、佐藤さんを入れてよかった、と言われたい。

     誰か声をかけて。あたしを誘ってください。お願いだから、
    あたしに優しい言葉をかけてください。
     綺麗だって言って、可愛いって言って。
     お茶でも飲まないかって囁いて。
     今度、二人きりで会いませんかって誘って。

     勝ちたい、勝ちたい、勝ちたい、一番になりたい。
     いい女だ、あの女と知り合ってよかった、と言われていたい。
     (本文より)
    これは、昼は会社員、夜は娼婦になった女性に気持ちで
    ある。この女性が年収1000万もあるのに家庭、家族の
    為に娼婦になるのか、自分自身の存在の為に娼婦になる
    のか、わからないが生い立ちの部分がどう作用しているの
    か、作品のなかに隠されていのかも知れない。
    この会社員より主人公の女性の話が面白い。こういう感覚
    の人はいるのだろうか?父親を見る目、母親を見る目、妹を
    見る目、友達を見る目、先生を見る目等々、すべてが自分の
    目で見ていることであり、自分の感情が好き、嫌いと分かれて
    いることだ。それも善意に満ちたことはほとんどないのだ。
    誰でも漠然と好き、嫌いな感情はあるが明確な気持ちで
    好き、嫌いな感情をもってないような気がする。
    この本を読んでも、何で人間は生きているのか、と言うこと
    がわからなくなる。

    ジオラマ  桐野 夏生

    • 2004.06.18 Friday
    • 11:40
    ジオラマ
    ジオラマ
    桐野 夏生

    【ジオラマ】 桐野夏生 著

    《みんな《ジオラマ》なんだ》

    ある地方都市でステータスな防音マンションを買ったが
    階下ではスリッパの足音さえ聞こえる
    誰にでも持つ興味、ひそかな楽しみ
    アリフレタ生活がどこに行ってしまうのか?

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