GOTH
乙一, 大岩 ケンヂ
141 ★★☆☆☆
【GOTH】 乙一 著 角川書店
《異常者とは、何かの過去があるのだろうか。それとも生まれついて、…》
(「MARC」データベースより)
森野が拾ってきたのは、連続殺人鬼の日記だった。学校の図書館で僕らは、次の土曜日の午後、まだ発見されていない被害者の死体を見物に行くことを決めた…。触れれば切れるようなセンシティヴ・ミステリー。
乙一さんという作家の本は2冊目だ。よくわからない作家でもある。
この本にも出て来る異常快楽殺人者のことを「生まれついてそうだった」と書いてある。作家もそれが引っかかると述べています。どうなんでしょうか。
たとえば猫は殺していけない、だがゴキブリなど簡単に殺します。そこには罪悪感があるのでしょうか。クジラはダメで牛ならばOKだったりで。この本は、人間が誰もが持つ闇の部分に光を当てています。残虐なものは、人間のどこかにそっと沈んでいてふっと浮かび上がってくるものでしょうか。しかし、それが出てくるには、それなりに原因があるのでしょうか。