ふじこさん
大島 真寿美
07−281 ★★★☆☆
【ふじこさん】 大島 真寿美 著 講談社
《誰にでも、ふじこさんがいた…》
(帯文より)
離婚寸前の父と母にはさまれ、何も楽しいことのない毎日を送るリサの前に現れたふじこさんは、乱暴できれいで、あっけらかんとしていて、今まで見たことのない、へんな大人だった…。幻のデビュー作を含む、著者会心の短編集。
「ふじこさん」 「夕暮れカメラ」 「春の手品師」の3篇。
改めて知りました、大島真寿美さんは、『文学界新人賞』を受賞されていることを。その幻のデビュー作『春の手品師』がいかにも『文学界新人賞』っぽいです。今、出されている作品とは違っています。でも、私は今の方が好きです。
「ふじこさん」、「夕暮れカメラ」、うーん良いです。
誰にでも生きるのに疲れなくなったときに「ふじこさん」みたいな人がいるような気がします。大きな心じゃなく、自然な心の持ち主だと思ったりします。