THE ANSWER
鈴木 剛介
07−46 ★★★☆☆
【THE ANSWER】 鈴木 剛介 著 角川書店
《哲学が身近に思える1冊なのだ》
出版社 / 著者からの内容紹介より
2002年の自費出版以降、新聞記者、哲学者、主婦、高校生、分子生物学者などさまざまな読者から反響が届いている哲学小説、遂にメジャーデビュー!これは世界が初めて目撃する知的エンターテイメントだ!!
先頃読んだこの作家の「自殺同盟軍」が、何か新鮮で読者に訴える感じで、もう一編を読んでみたかったのだ。読んでいて、妙に迫ってくるものがあるからです。
この本は、「空前の哲学エンタテイメント小説!」と帯文に書いてある通りで、哲学と小説が合体したものです。哲学の部分が多いのかも知れませんが、読んでいてすんなりとページが進んでいきます。哲学たるものを知っている訳ではありませんが、何とはなしに読み進めていけます。哲学と言う観念で読むと、どうだかわかりませんが、読んでいて心・頭が新たになってくるのです。モノの見方が変わってきます、というより変化した考え方もあるじゃないか、とそんな風になってしまいます。何故、読者に迫ってくるかと言うと作家自身が一生懸命に書いたというのが文章に出ているからなんでしょうか。
帯文の「世界中のすべての問いを解決できる答えがあるのか?」と出ていますが、その答えは読んでみて、読者がどう受け取るかで決まるでしょう。
中とじにある3篇のうちの1篇
大事なのは、
他人の頭で考えられた
大きなことより、
自分の頭で考えた
小さなことだ
スプートニクの恋人/村上春樹