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    東京公園  小路 幸也

    • 2007.01.29 Monday
    • 10:16
    東京公園
    東京公園
    小路 幸也
     07−29 ★★★★☆
     【東京公園】 小路 幸也 著  新潮社

     《ファインダー越しに見る、柔らかな恋とは、……》

     内容(「BOOK」データベースより)
    「幼い娘と公園に出かける妻を尾行して、写真を撮ってほしい」―くつろぐ親子の写真を撮ることを趣味にしている大学生の圭司は、ある日偶然出会った男から奇妙な頼み事をされる。バイト感覚で引き受けた圭司だが、いつのまにかファインダーを通して、話したこともない美しい被写体に恋をしている自分に気づく…。すれ違ったり、ぶつかったり、絡まったりしながらも暖かい光を浴びて芽吹く、柔らかな恋の物語。


     この本は、好きだ。
     私が趣味と大袈裟に言えないが、写真だからである。主人公・圭司がカメラマンを目指す大学生なので、題名の公園というより写真の方が合っているのかも知れない、と私は思ってしまった。

     いい写真にはね、
     「ホントの気持ち」が写っちゃうんだよ。
     (帯文より)
     人間はファインダー越しに嘘はつけない。カメラマンが切り取ったその一瞬は、確かにその人の本当の姿を伝えているんだと思っている。 (本文より)

    写真・ファインダーから見られるものは何か。家族というものの本当な姿を見つけ出せるか。公園に出続ける親子をファインダーから何を感じ取るのか。全体に流れる雰囲気が良い本だ。主人公・圭司、姉・咲実、ヒロ、真山、夫・初島、妻・百合香、娘・かりんちゃん、そして富永ちゃんがいい味を出しています。静かに暖かいものが込み上げてくる本だった。

     ここに出てくる映画をほとんど見ているのもポイントが高い。
     <小さな恋のメロディ> <修羅がゆく> <Lost in translation> <ビルリン・天使の詩> <Coffee and cigarettes>
     
     ここに出てくる公園も書いておく。
     <水元公園> <日比谷公園> <砧公園> <洗足池公園> <世田谷公園> <和田掘公園> <行船公園> <井の頭公園>

    東京バンドワゴン  小路 幸也

    • 2007.01.23 Tuesday
    • 22:59
    東京バンドワゴン
    東京バンドワゴン
    小路 幸也
     07−22 ★★★☆☆
     【東京バンドワゴン】 小路 幸也 著  集英社

     《ちょっと以前、心通い合う家族、そんな時代があった》

     内容(「MARC」データベースより)
    下町の老舗古書店「東京バンドワゴン」。ちょっと風変わりな四世代の大家族が、転がりこんでくる事件を解決する。おかしくて、時に切なく優しい、下町情緒あふれる春夏秋冬の物語。


     一番最後のページに「あの頃、たくさんの涙と笑いをお茶の間に届けてくれたテレビドラマへ。」と書いてある。そのとおりで、この本を読んでいると、何かテレビドラマを見ている錯覚になってしまうのだ。この本には、四世代の大家族が登場してくるが、すぐに慣れて覚えてしまう。最初に登場人物の一覧表も付いているが、これを見なくてもわかる。文章というか、進行を語り手が付いているのが有りがたい。この語り手が亡くなったおばあさんが勤めている。テレビドラマ・サザエさんのお母さん、フネさんにダブってくる。何か、語り口が似ていないだろうか。

     この本は、懐かしい香りがする。ちょっと昔、下町の小路、大家族がいて、暖かいさがあり、人情があり、家族にもいろいろなものを持っているが、それをも優しく包むものがあるのだ。それをLOVEって言っているのだ。LOVEが知りたいなら読むといいですよ。

    空を見上げる古い歌を口ずさむ  小路 幸也

    • 2006.09.30 Saturday
    • 16:24
    空を見上げる古い歌を口ずさむ
    空を見上げる古い歌を口ずさむ
    小路 幸也
     241 ★★★☆☆
     【空を見上げる古い歌を口ずさむ】 小路 幸也 著  講談社
     
     《あっちの側、こっちの側いろんな世界があるんだな?》

     内容(「BOOK」データベースより)
    「みんなの顔が“のっぺらぼう”に見えるっていうの。誰が誰なのかもわからなくなったって…」兄さんに、会わなきゃ。二十年前に、兄が言ったんだ。姿を消す前に。「いつかお前の周りで、誰かが“のっぺらぼう”を見るようになったら呼んでほしい」と。第29回メフィスト賞受賞作。


    子供がみんなの顔がのっぺらぼうに見えると言い出した。20年前に兄が言葉を思い出して、兄を呼び寄せて、兄の話を聞くのだが、…。
     パルプの町で起こった、ひと夏の事件とは、…。
     子供たちが体験することとは、…。
     いろんな世界があるんだ、人間社会の中に入りこんだ人たちの規律・ルールがあるのか。不思議な血が流れている家族がどこかにいるような気もしてくる。


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