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    指輪をはめたい  伊藤 たかみ

    • 2006.11.20 Monday
    • 20:25
    指輪をはめたい
    指輪をはめたい
    伊藤 たかみ
     293 ★★★☆☆
     【指輪をはめたい】 伊藤 たかみ 著  文藝春秋

     《こういう男性でも、現代では持てるというのだろうか》

     内容(「BOOK」データベースより)
    前の彼女に振られてから、30歳になるまでに結婚して見返してやるのだと誓っていた僕。指輪も買った。誕生日も近い。しかし、転んで頭を打ち、いったい誰にプロポーズしようとしていたのか肝心の記憶だけを失ってしまう。僕の本当の相手は誰?大人になりきれない29歳・オトコの結婚観をチクリと描きだす。


     どうも、この男性は、優柔不断な感じだが、振られた彼女とは同棲していて、他に3人の女性と付き合っている。3人の女性との関わり方も出てくるが、やっぱりマメな性格なんだろうか。途中から出てくるエミ・中学3年生の方が、この主人公の男性よりしっかりしているように感じるのだ。
     スケートをしていて、転んで頭を打って、3人の内の誰にプロポーズしたのか記憶がなく、3人にそれとなく様子を探るのだが、…。
     最後の終わり方も、本当に主人公が大人になりきっていないことを象徴していた。

    八月の路上に捨てる  伊藤 たかみ

    • 2006.11.10 Friday
    • 18:44
    八月の路上に捨てる
    八月の路上に捨てる
    伊藤 たかみ
     282 ★★★☆☆
     【八月の路上に捨てる】 伊藤 たかみ 著  文藝春秋  芥川賞受賞作

     《八月に捨てる男もあれば、拾う女もある…》

     出版社 / 著者からの内容紹介より
    暑い夏の一日。僕は30歳の誕生日を目前に離婚しようとしていた。愛していながらなぜずれてしまったのか。現代の若者の生活を覆う社会のひずみに目を向けながら、その生態を明るく軽やかに描く芥川賞受賞作!他一篇収録。


      綿矢りささんが芥川賞受賞後書いたものが、河出書房新社の「文藝」に出ているというので、書店に見に行った。もっと短篇かと思ったら、かなり長いので眺めるだけにした。その「文藝」の特集が伊藤たかみさんだった。かなりの厚さを占めていて、対談などで伊藤たかみさんを深く掘り下げている。ちょっと、と言っても10分くらい読んでしまった。
     この本を読んで第一番目に感じたことは、伊藤たかみさんの顔付きがそのまま文章に出ているように思った。気どらずに伊藤たかみさんの雰囲気がそのままに。私は、初めて読む作家さんなのでよくわからないが、たぶん他の作品も同じ感覚であるように思えてくるのだ。
     
     トラックに乗って、水城さんと主人公・敦の二人が自販機を廻って補充する仕事をしている。その八月の暑い一日を切り取っている。離婚した水城さんと離婚する主人公・敦との会話と主人公・敦と妻・千恵子との二人のなりそめから結婚生活までの話を書いている。恋愛しているときはふわふわしていたが、結婚するとお互いの意識がガツガツになってくる。結婚とは厄介なものである、相手を認め合ったつもりが空回りばかりになってしまう。そんな心の中が上手く表現されているように感じる。最後に水城さんが再婚する人との食事に行くこと、それが転勤になるのだが、再婚する女と離婚する男とを対比させてまとめている。
     伊藤たかみさんの言葉もところどころにどきーっするものがある。33ページの文を。
     ― 東京で生きていくには、ただ息を吸うだけでも金が要る。
     
     「貝からみる風景」も何気ない若い夫婦の話も良かった。
     

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