ぐるぐるまわるすべり台
中村 航
213 ★★★☆☆
【ぐるぐるまわるすべり台】 中村航 著 文藝春秋
「ぐるぐるまわるすべり台」 野間文藝新人賞受賞作 芥川賞候補作
「月に吠える」
週末の午後、この本を読み始める。
「ぐるぐるまわるすべり台」では、大学の授業で黄金比の話が出てくる。1:1.618。この比率が銀行のキャッシュカードから古代ギリシャの建造物まで使われている。
写真をある程度勉強すると、必ずこの黄金比・黄金分割という言葉を覚える。この比率のところに被写体を治めると写真に調和が生まれ写真が安定してくるのだ。初心者は、被写体を真ん中に持ってくるが、これは良くないのだ。映画のシーンも黄金比・黄金分割が使われている。画面が引き締まってくるからだ。【チョコレート】という映画を見たとき、黄金比・黄金分割の逆になっていたので、画面に不自然さを感じた。はがきなども黄金比・黄金分割だと言うから、身の回りにあるのもこの黄金比・黄金分割が一杯使われているのだ。
「月に吠える」では、工場でのハインリッヒの法則から始まる。労働災害を統計的に分析して導き出した法則。1対29対300。1件の重大なミスの裏には、29件のかすり傷程度のミスがあり、さらにその裏にはケガまではないものの300件のヒヤリ、ハットした経験が潜んでいるというものだ。工場などでは、ヒヤリ・ハットの朝礼で始まるところが多い。そのほかに、TQC、PDCAなども出てくる。これらは、本の内容に関係しているのだろうか。
この本の内容は…。