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    元職員  吉田 修一

    • 2009.02.19 Thursday
    • 23:31
    元職員
    元職員
    吉田 修一
    JUGEMテーマ:読書

     09−026 ★★★☆☆
     【元職員】 吉田 修一 著  講談社

     《最初のちょっとしたことが、…》

     内容(「BOOK」データベースより)
    栃木県の公社職員・片桐は、タイのバンコクを訪れる。そこで武志という若い男に出会い、ミントと名乗る美しい娼婦を紹介される。ある秘密を抱えた男がバンコクの夜に見たものとは。


     ページ数が少ないので、朝の通勤時と昼休みに読めた。舞台はタイのバンコクから始まる。主人公が何をしにここに来たのかが不明で謎めいている。それが回想になってくると明らかにになってくる。その転換時点の苦悩が割りと簡単に書かれているが、こういう人は誰でもこの額なら返せるから始まって、それが気が付くと大きな額になっていく。主人公・夫は妻を運命共同体に仕立てているがどうなんだろうか。作中に登場する人も少なく、1時間ドラマを見るような感じの本・作品だった。

    悪人   吉田 修一

    • 2009.02.14 Saturday
    • 00:56
    悪人
    悪人
    吉田 修一
    JUGEMテーマ:読書

     09−022 ★★★★☆
     【悪人】 吉田 修一 著  朝日新聞社

     《悪人はいないが、悪人という気持ちはだれでもあるのだ…》

     内容紹介より
    なぜ、もっと早くに出会わなかったのだろう――携帯サイトで知り合った女性を殺害した一人の男。再び彼は別の女性と共に逃避行に及ぶ。二人は互いの姿に何を見たのか? 残された家族や友人たちの思い、そして、揺れ動く二人の純愛劇。一つの事件の背景にある、様々な関係者たちの感情を静謐な筆致で描いた渾身の傑作長編。

    内容(「BOOK」データベースより)
    保険外交員の女が殺害された。捜査線上に浮かぶ男。彼と出会ったもう一人の女。加害者と被害者、それぞれの家族たち。群像劇は、逃亡劇から純愛劇へ。なぜ、事件は起きたのか?なぜ、二人は逃げ続けるのか?そして、悪人とはいったい誰なのか。


      小説らしきものを久しぶりに読んだ。話題になったこの本が出てのが2年前か、いつも行く新古書店で安いコーナーに入ってくるまで待っていたのだから我ながら呆れる。吉田修一の作品は、好きだ。人間の持つ特有の匂いを書いているように感じるからだ。芥川賞を受賞した【パーク・ライフ】や【春、バーニーズで】でもボヨッとした中にも人間の持つ特有さを見出される。この本【悪人】でも、人間の持つ得体の知れないものを取られているように思う。誰でも子どものときに感情を何かしら背負って生きている。家族の温かさにある人でも大なり小なりそれは同じである。そこには愛されているという感覚がないからである。物質的に恵まれていても、心の中を充たしてはくれない。生まれもって《悪人》も《善人》いないが、《悪人という気持ち》も《善人という気持ち》はだれでも持って生まれてきているものだ。最後に救いを持ってきている光代を登場させて愛らしきものを経験させて人間を大きくさせている。

     
     http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20070502bk06.htm


      吉田修一『悪人』公式サイト
      http://publications.asahi.com/akunin/

     公式サイトの九州の地図、フォトストーリを眺めながら、作家が何を見ながらドライブしたのだろうか。新聞小説だが、これは上手い。

     川上弘美さんの書評を
     http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20070409bk0a.htm


    初恋温泉  吉田 修一

    • 2007.06.16 Saturday
    • 23:59
    初恋温泉
    初恋温泉
    吉田 修一
     07−166 ★★★☆☆
     【初恋温泉】 吉田 修一 著  集英社

     《温泉って、響きが日本的だなー》

     出版社/著者からの内容紹介より
    温泉に泊まる5組の男女の恋愛小説集。
    突然妻に別れ話を切り出され、とまどう夫。雪の一軒宿の謎めいたカップル。初めて恋人と温泉旅館に泊まる高校生。熱海・青荷・黒川ほか、日常を少し離れた温泉宿で繰り広げられる男と女の風景。


     温泉に泊まる男女の恋愛小説だが、終わり方が余韻があって良い。温泉に入って、いつまでも温かい気分のままだ。そんな余韻が残る小説だ。
     温泉って、何故いつまでも熱く、冷めない。恋愛もそうあって欲しいが、…。

    女たちは二度遊ぶ  吉田 修一

    • 2007.06.04 Monday
    • 22:05
    女たちは二度遊ぶ
    女たちは二度遊ぶ
    吉田 修一
     07−154 ★★★☆☆
     【女たちは二度遊ぶ】 吉田 修一 著 角川書店

     《いろんな女が出てくる、いろんな…》

     出版社 / 著者からの内容紹介より
    甘く、時に苦く哀しい、美しい女たち、11人のショートストーリー
    ルーズな女、がらっぱちな女、気前のいい女、よく泣く女、美人なのに、外見とはかけ離れた木造ボロアパートに住む女……。甘く、時に苦く哀しい、美しい女たち、11人のショートストーリー。気鋭による傑作短篇集。

     内容(「BOOK」データベースより)
    本当になんにもしない女だった。炊事、洗濯、掃除はおろか、こちらが注意しないと、三日も風呂に入らないほどだった―。甘く、ときに苦く哀しい、“日本の美しい女たち”11人の物語。女の生態と男の心理をリアルに描く、著者会心のイレブン・ストーリーズ。


     11人の女の日常の生態とそれを付き合う男の思いを描いている。
     いろんな女性があり、それに見つめる男性がいる、単純で複雑らしくもあり、男女のなかもいろいろ、女性はもっといろいろだ。

    ひなた  吉田 修一

    • 2006.10.17 Tuesday
    • 20:46
    ひなた
    ひなた
    吉田 修一
     258 ★★★☆☆
     【ひなた】 吉田 修一 著  光文社

     《ひなたに成れなくても楽しいのか》

     出版社 / 著者からの内容紹介
    新堂レイは、誰もが知っているブランド、Hの広報に就職したばかりの新卒。昨年、元同級生の大路尚純と偶然再会して付き合い始めた。尚純は一浪でまだ学生、文京区小日向の実家に家族と暮らしている。その実家に兄浩一と兄嫁の桂子が引っ越してくるという。兄嫁はファッション誌の副編集長だ。浩一には離婚しそうな友人、田辺がいる。田辺はいつも日曜の午後浩一に電話をかけてきては浩一を連れ出していく…。


     一組のカップル(弟と彼女)、一組の夫婦(兄と兄嫁)、そして一人の男(兄の友人)の物語。何か、吉田さんにしては、カルイなと思ったら[JJ]という女性雑誌に連載されていたものだ。カルイという表現が適正でないか、吉田さん独特の体臭的な部分がないのだ。やはり、読者を意識しているのだろうか。
     4、5人が自分自身をさらけ出さない物語だ、どこかで繋がっているが、どこかではクールだったりする、昔の感覚と違って見えるような気がする。
     兄嫁が今でも昔の男と会う、仕事が出来て、いい旦那がいて、どうしてなのか、やっぱり人間だからかなー、どこかでもう一つの安らぎみたいなものを求めているのか。
     すいすい読めるのだが、文章に作家はもっと深い日常を描いているんだろう。

    追加
     私もこの本に出てくる、柴又帝釈天に行って、矢切の渡しを見て、寅さん記念館に寄って、うなぎ屋で食事をしたことを覚えています。土手を降りたところにある山本邸も良かった。柴又帝釈天の彫刻は、凄い、これは見た方がいいです。もちろん草だんごを買って帰ろう。
    帝釈天と柴又

    春、バーニーズで  吉田 修一

    • 2006.01.18 Wednesday
    • 16:51
    春、バーニーズで
    春、バーニーズで
    吉田 修一

    17 ★★★☆☆
    【春、バーニーズで】 吉田修一 著  文藝春秋

    《切ないが、読んだあとの心地よさは何なのだろうか》


     コブつきの女性と結婚した主人公。
     義母と4人家族の日常をおった作品。
     連作短編集だが、はっきり言って『うーん、うまいなー』と感じる文章だ。

     「パパが電車をおりるころ」
     「パーキングエリア」の2編が特に良い。

     「パパが電車をおりるころ」は、通勤電車の中が良く出ていると感心したのだ。
     「パーキングエリア」は、胸にグーンと切なく響いてくる。

    ランドマーク  吉田 修一

    • 2005.10.24 Monday
    • 21:50
    ランドマーク
    ランドマーク
    吉田 修一


    207  ★★★☆☆
     【ランドマーク】 吉田修一 著  講談社

     コンクリート造の建物、建設中は廃墟にも映る。コンクリート造にお化粧して、初めて建物として見られる。そして、人が住んだり、物が入ったりすることで建物そのものが生きてくるのである。建物は、多くの職人、設計士がいて成り立っているのだ。

     この本は、埼玉・大宮に立つ、地上35階建ての巨大スパイラルビル、そこで働く設計士・犬飼と鉄筋工・隼人の話である。
     吉田さんの作品には、肉感的な若者が出てくる。汗臭い若者たちなのだ。石田衣良さんの都会的な感覚とは違うのだ。
     毎日、毎日積み重ねるビルと、そこで働く人の人生とのにねじれが出てくるとき……。

    熱帯魚  吉田 修一

    • 2005.08.29 Monday
    • 16:18
    熱帯魚
    熱帯魚
    吉田 修一


    167 ★★★☆☆
     【熱帯魚】 吉田修一 著  文藝春秋

        「熱帯魚」
        「グリーンピース」
        「突風」        3篇

     「熱帯魚」
    大工の大輔、子連れの真実と引きこもりぎみな義理の弟との不思議な共同生活をしているが……。
     何なのだろう。若者の気持ち。何を目標…。日々の生活。無関心かと思えば、執着心もある。リアルな今時の若者を現しているのか。芥川賞の【パーク・ライフ】より、若者のストレートな感情が剥き出しに表現されているように感じた。
     「グリーンピース」、「突風」 も若者が感情をどこにぶつけるのか、そんな話だ。
     

    7月24日通り  吉田 修一

    • 2005.06.13 Monday
    • 12:35
    7月24日通り
    7月24日通り
    吉田 修一


    114 ★★★☆☆
     【7月24日通り】 吉田修一 著  新潮社

     作中の作り方、ポルトガルの街並みの言い回しがいかにも吉田さんと言わせます。

     主人公の女性の恋愛に対する問題を取り上げていますが、問題、そんな大げさのことではないですが。
     普通の女性の恋愛感情の常識というのは、あるのでしょうか?この人は、ちょっと立派すぎるので私には向かないとか、あの人は、友人のこの人に向いていそうだとか。
     心で恋愛感情の常識があり、最後は自分のそうした感情の殻をやぶっていこうとする話です。
     対比としてか、モテモテ弟が登場しています。

     恋愛して結婚しても、ちょっと違うのじゃないかと思うと今は簡単に離婚できるのが、良いことなのか、昔みたいに何かを我慢して最後まで添いとげる良いのか、現在は男女平等なので無理してまで一緒にいるのはという感じになるんでしょうか。

    パレード  吉田 修一

    • 2005.04.25 Monday
    • 17:35
    パレード
    パレード
    吉田 修一


     ★★★☆☆

     【パレード】 吉田修一 著  幻冬舎  第15回山本周五郎賞受賞作

    《マンション・生活共同体?》

     この本は2LDKマンションに住む4人と1人の居候の話です。【私たちが好きだったこと】宮本輝さんの本を思い出します。居酒屋で知り合った若者4人(男2人・女2人)が共同生活を始めて愛が芽生えていく話だったと記憶しています。これは、なんとなく判る範囲だった気がします。今回の共同生活というのかなーという気がするのです。

     18歳から28歳までの5人が2LDKに生活していますが、何か今どきの若者はこんな感じだろうかという感覚がわからないのです。一人ごとに分かれて書かれています。最初の21歳大学生・男性の話は、ついていけますが、二人目、23歳無職・女性の話になると、もうついていけません、3人目以降も若者の考え方が?です。

     常に社会は、怠惰で不愉快で生きる意味がどこにあるのか。つまらなさのことの方がやけに多いように映ってしまいます。現代の若者はこんな感じなのだろうか?
      

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