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    花狂い  広谷 鏡子

    • 2007.01.04 Thursday
    • 22:51
    花狂い
    花狂い
    広谷 鏡子
     07−3 ★★★☆☆
     【花狂い】 広谷 鏡子 著  角川書店

     《人間って、いくつになっても性があるんだ》

     内容(「BOOK」データベースより)
    「奥さんに男ができたんだ」―六十六歳の大学教授・治夫は、元教え子の愛人にそう断言され、最近きれいになり、性に対して積極的になってきた妻に、疑いと嫉妬を燃やし始める。一方、五十九歳の妻は、四十年ぶりに同級生の男性と出会い、恋におちる。夫婦は十年ぶりにセックスに挑むのだが…。初老の男女の性と生を、リアルに切実に描き、各紙誌で大絶賛された恋愛長篇、待望の文庫化。

     
     初老の男女のリアルな性を描きながら、
     作者の眼は、その性の向こうにあるものをひたと見据えている。
     その透徹な視線があぶり出すのは、
     むき出しの「人間の本質」であり、男女の「すれ違い」である。
      吉田 伸子氏(書評家)絶賛。 
    (帯文より)

     男と女も、いくつになっても元気だなーと率直な感想である。これは、WEB本の雑誌、目黒考二さんの書評にも書いてあったような気がする。
     66歳の夫、59歳の妻、その妻の同級生の性が語られている。66歳の夫・大学教授には、昔の教え子の不倫相手がいる。59歳の妻が何十年ぶりかに同級生・堀田と同窓会で会う。59歳の妻が、本当に性に目覚めてしまうのか、…。

     昔、手も握ったこともない同級生・堀田がふみ子に言う。
     「満たされない。あなたが同窓会に来るかもしれないと聞いたときの、僕の嬉しさをわかりますか。それであなたがご主人に愛されていないと知った悔しさも。
     だから僕は決心したんだ。あなたを幸せにする。長年、人を使って会社をやってきた。修羅場もくぐった。会社の舵取りを一人でやらなきゃならんものは、ときにひどく利己的だよ。あなたのご主人のことなんてどうでもいい。あなたが幸せになればいい。それは僕が幸せになることだから」 
     中略
     「本当に満足なセックスをしたことはある?」 
     中略
     「思い出してみて。これまでにあるかどうか」
     中略
     「ぼくはあなたに幸せになってほしいだけ。あなたに瑞々しい人生を生きてほしいだけなんだ。実はね、ふみ子さん、今日僕があなたをここに呼んだのは、意思表明だたんだ」
     中略
     「いしひょうめい?」
     「そう。わたくし、堀田隆志は、田之倉ふみ子を幸せにすることを、今日ここに誓います。いい?何があなたを幸せにすると思う?」
     中略
     「セックス、ですよ」
     中略
     「いまだって僕は、月に二回はしているよ。満足のいくセックスですよ。じゃあなぜ、あなたを抱きたいのかって?わかってください。何度でも言う。あなたに幸せになってほしいからだ。誰よりもあなたを愛した男として、あなたが不幸でいるのは堪えられない」
     中略
     「そんなこと……」
     中略
     「どうして?ご主人とセックスしなさいという男は怖い?」
     中略
     「僕としましょう、とは言っていない。あなたは奥さんなんだし、罪悪感があるのは当然ですよ。幸せになってください、と言ったでしょう。セックスがどんなに男と女を幸せにするか、あなたは知らないでいるんだ。偉そうに言うと、たぶんご主人もね」
     (本文より)
     これがまだ続くのだが、もっとリアルな表現だから、ここまでとする。

     ただただ、女性作家が初老の性をここまで描いているのが凄いと思ってしまったのだ。 

     

    不随の家  広谷 鏡子

    • 2006.09.03 Sunday
    • 08:15
    不随の家
    不随の家
    広谷 鏡子
     210 ★★★☆☆
     【不随の家】 広谷 鏡子 著  集英社  すばる文学賞受賞作

     《介護は、身内か、外部かなど、重いテーマ》

     内容(「MARC」データベースより)
    寝たきりの老女の自我、介護する娘の出生の秘密。揺らぎ、歪む家族の絆を半身不随になった老女の視線でとらえ、老い、介護、死というテーマを巧みな構成で描いた注目作。第19回すばる文学賞受賞作。

     
     石原慎太郎氏の選評で視線の面白さを上げている。寝たきりの老女からの視線で描いている。老い、介護などが現実的な脱糞、脱尿があるがままに書いてあり、強烈なものである。脱糞・脱尿の処理を他人には見せたくない、と言う意識が家族に問題を掲げている。四六時中、介護に付き合わされる長女の憂鬱。家族の成り立ちを交えながら物語は進むが、介護に当たってくれる長女にも出生の秘密が……。他、「瑠璃のなかの夏」1篇。

    げつようびのこども  広谷 鏡子

    • 2006.06.18 Sunday
    • 21:16
    げつようびのこども
    げつようびのこども
    広谷 鏡子

    139 ★★★☆☆
    【げつようびのこども】 広谷鏡子 著  集英社

    《ウツクシイノハ、ゲツヨウビノコドモ》

    (「MARC」データベースより)
     「ママ、会社行って。わたしは一人で平気…」 働く母親を襲った日常の陥穽。いじめ、不登校、暴力、孤独。子供を見失ってしまう前に、母親にはいったい何ができるのか。表題作ほか「クラインブルー」を収録。


    「げつようびのこども」
     現代病の不登校を描いている作品だ。
     ある日、突然娘が学校に行けなくなった日、母・家族はどう対処したら良いのだろうか。
     不登校になった原因は、しっかりした愛情が欠けていたのか。
     娘と母のバトルが始まる。
     子供を持つ親は、いつ自分の子供が不登校になるかも知れない、うーん、この本は、すこしは参考になるのかも。


    「クラインブルー」
     女性の奥深くにある感情を描いている作品だ。

    心のかけら  広谷 鏡子

    • 2006.03.28 Tuesday
    • 20:23
    心のかけら
    心のかけら
    広谷 鏡子


    69 ★★★☆☆
    【心のかけら】 広谷鏡子 著  角川春樹事務所

    《心のかけら、恋のかけらではないのでしょうか》


     帯文
     いま私が感じているのは純粋な性欲だと思った。
     同じことを彼も感じていただろう。
     手を伸ばせばそこに肉体があってそれは自分を欲している。
     そう思ってどこがいけないだろう。
     ひととき泣くことを忘れれるのなら、
     ひととき肉体的快楽に酔えるなら。 (本文より)


     39歳・比沙子は、年下の男・秋生に恋におちる。
     比沙子は、秋生をいじらしく思い世話をやくのだが、…。
     秋生は家庭的事情もあって、心変わり?重荷に思ったりして、…。
     39歳・比沙子の女性の心理がわかるが、この恋どうなんだろうか、と突っ込んで見たくもなる。

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