秋日和
赤瀬川 隼
253 ★★★☆☆
【秋日和】 赤瀬川隼 著 光文社
10編の短編集である。
初老すぎて仕事も一段落し、ふと辺りを見ると可愛い女性がいる。
胸のときめきが若い時代を思い出させてくれる。
向こうもこちらを向いて笑顔で話してくれる。
まんざら捨てたものじゃなんて思ってしまう。
食事に誘ってみた。美味しそうに食べるのが、また可愛い。
今度は、音楽会でもなどと思うと心が躍るのだ。
『あの、甥っこさんからオジサン寂しいそうだから話してあげてよと言われましたから』
甥っ子が、そうなのか。
そうだよな、こんなにスムーズにいかないよな。
でもひと時が、楽しかったなー、と思う。
何だか、そんな物語が一杯の本です。